2021年2月28日日曜日

いぶおんらいんむかしばなし

桃太郎


むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました



おじいさんはジタへカミカゼに 


おばあさんはタマへキャンプに行きました。


おばあさんがタマでキャンプしていると、


ドンブラコ、ドンブラコと、船がオートパイロットしてきました。


「おや、これは良いキルメールになるわね」


おばあさんは躊躇せずに船を撃ち落とし、カプセルにしました。


そして、おばあさんがカプセルを食べようとロックオンしてスクラムをかけると相手から個人チャットが飛んできました。

「インプラント高いから撃たないで」


おばあさんは大喜びで撃ち落としました。


めでたし めでたし♪



浦島太郎



むかしむかし、カルダリに、心優しい浦島太郎っぽいカプセラがいました。





浦島っぽいのがウエダマを通りかかると、





CODE.たちが大きなカロンをバンプ(船で体当たり)していました。

カロンに近づいてみると、CODE.たちがタロスでカロンを撃ち始めます。



「おやおや、かわいそうに」


カロンはあっという間にカプセルになりました。
浦島っぽいのはすかさず

カロンの残骸からアイテムを拾いワープアウトしました



めでたし めでたし♪

コラム:ちょっと変わった艦船デザインの話

 EVE Onlineは多種多様な船があることでも有名だ。ざっと300以上。中には色違いなだけだったり、細部がちょっと変わっただけだったりするものもあるが、どれも非常に特徴的で、かっこよかったり、ダサかったりする。これについてはどのカプセラも、自分の乗っている船は超かっこよく見えて、他の国の人が乗っている船は最高ダサく見えるのでそこはあえて触れない。あとカルダリ艦の昔のデザインの話もダメだ。ただでさえImperiumは世界中と敵対しているのだ。これ以上敵が増えてはかなわない。それどころか内紛の可能性すらある。そのため今回は、個別の艦船の特徴を取り上げて見ていこうと思うわけだ。

全ての部品には役割がある。そう自分に言い聞かせてから先に進もう。


さて、まずは基本から押さえておこう。4大国家の船をざっと眺めれば、それぞれが国ごとの特性をもとにデザインされていることがはっきりわかる。共通する特徴を押さえておくことで、ちょっと変わった艦船のデザインが際立つのだ。

アマー:金色(貴族的)。美しい模様。半面を覆う装甲と黒い内部構造。

カルダリ:灰色で質実剛健。シンプルな直線。

ガレンテ:緑青でシミック。生体のような曲線。

ミンマター:古き良き鉄錆の茶。何かを組み合わせている系。

他にも「アーマー防御の艦船は突起物が少なく、装甲でダメージを受ける形」「シールド防御の船はあちこち剥き出しだったり、突起物がいっぱい」というものもある。それぞれの防御の特性がよく出ている形だ。そして(このあたりからだいぶ怪しくなってくるが)センサーの違いというものがある。

ミンマター艦のこの部分が何かわかるだろうか?


ソーラーパネル?キャパシタの存在が疑問視されるミンマター艦は原子力(核分裂炉)で動いている。まさか太陽光をあてにはしまい。帆(Sail)だろうか?CCPの人からしてこう言うのだから帆っぽいデザインでつけてると言われたらそれまでなのだが、これの一番有力な役割は「光学センサー」である。同様にカルダリ艦に多くみられる以下の部品は「重力センサー」である・・・と思われている。


アマー艦にもよくついているから「電波センサー」も同じように艦船の外部に出す必要があるのか?まあこれについてはミンマター艦にもついているし、なんとも言えない部分だ。ターゲッティングに関する何かの役割を担っているのだろう。ガレンテ艦にはほとんどついておらず、探知技術の差は想像が膨らむ部分である。

ではこれは何なのだ?


上段が左からカタリスト、アルゴス。下段は左からドラグーン、そして特別版フリゲートのエシュロン。一目見るとわかる。人類にはおなじみ、レーダーこと電波探知機である。ぐるぐるとよく回る電探がついている艦船はこの4種のみだ。探査艦なのか?といえばそうではなく、特殊なボーナスがあるでもなく、電波センサーという共通点すらない。形すら統一されていない、これは何のためのものなのだろうか?面白いのはTech 2になると、ドラグーン型のポンティフェックス、アルゴス型のメイガスは回るところが増える。


カタリスト型のエリスに至っては、電探ですらなくなる。

探照灯だ。しかも回転ではなく、首振りになる。これが最新型の対ミンマターECMである。


装甲、センサー、動力炉。推進装置に攻撃システム。デザインは多々あれどそれらは特徴として表れている。そう信じるほど、国を跨いだ妙な共通点に幻惑されてしまう。


少し視点を変えよう。ミンマターにはバーストというフリゲートがある。探査型のフリゲートだ。誰もが一目見て思う「なんでこいつの先端は曲がった角材で繋がれているんだ。面白いデザインだな」。こいつの本当に面白い部分はそこではない。その折れ曲がった部分の下にある、ここだ。



この艦とTech 2のスカルペル(外科用メス)は、宇宙船にあるまじき「だらしなく垂れ下がったケーブル状の物体」を有する稀有な艦船である。構造上は十分に内蔵できる部分であるし、百歩譲ってもせめて構造に這わせるべきだろう。有り物のツギハギで飛んでいると揶揄され、歴史上それがまごうことなき真実であるミンマター艦の、もっともミンマター艦らしいところが出ているのがこのバースト型である。同じようなケーブル状の構造はOREのベンチャー型にも見ることができるが、こちらは採掘プラットフォームと本体を繋いでいるし、産業機械らしい風情が漂っている。



さて最後は、歴史と文化に絡む部分で面白い艦船に触れてみよう。船は一気に大型になり、アマーの大型艦載機母艦、イーオンの話だ。見てこれほど妙なデザインの船は他に無い。しかしそれには理由がある。このイーオンは元々アマーの移民船を基にしているのだ。非常に多くの人々と荷物を載せ、新天地を目指す船。アマーのデザインのすばらしさを信じたい人々は声高く叫ぶ。「イーオンは移民船を改造して作られた。移民船を半分削り、そこに艦載機プラットフォームやブリッジなどの戦闘機構を取り付けたのだ。」と。文化的にも非常に意義のある話だ・・・しかしこれには嘘がある。残念ながらイーオンの”移民船”部分は、左右対称ではないのだ。


これは前だけでなく、後ろもそうである。最初から歪んだ造形だった?アマーに限ってそれは無い。装甲版部分だけ新調したと考えるのもまた中途半端だ。そもそも移民船が、イーオンが最初からこの形だった(寄せ集めの造形)という可能性は非常に高い・・・のだが、アマーの人々はこれに納得しないだろう。浄化の炎を避ける道は、実はちゃんとある。イーオンの元となった移民船の姿が、実は双胴だったという線である。


アバドンっぽくもあるし、ビストワ―っぽくもある。残り半分は移民先で資材として使われたと考えたら、まあ納得のいく範囲なのではなかろうか?アマーの人々はこの説を心の支えにしてこれからも頑張ってほしいものである。


とまあ、いくつか触れたが、艦船のデザインは細部で見ても非常に面白い。中には仕様変更によってトマソン化した部品・・・などというものもある。これは機会があればまた触れていこう。

2021年2月20日土曜日

翻訳記事: ジタ4-4貿易ハブ(Jita 4-4 trading hub)

 

(原文:EVE Travel : Jita 4-4 trading hub


ジタ4-4貿易ハブ複合施設の全体像

 私が生まれ育ったのは、最寄りの主要都市まで数時間はかかるような離れた場所だった。そこはガレンテ・プライムの主要な自然保護区の反対側だった。私の父は、なるべく軌道シャトルではなく、陸路を使うよう心掛けていたため、街に出掛けるときはいつも保護区を通る舗装された道路の上を走っていた。父は根っからのテクノロジー嫌いなのだが、こうした皮肉は私も色濃く受け継いでいる(訳注:ガレンテ人はテクノロジーに強い関心を寄せる進歩的な人間が多いことで知られる)。街に出掛ける機会は年に数回ほどしかなかったが、正面の窓を眺めているときに見た光景は、今でも忘れがたい記憶として残っている。保護区のなだらかな平原の先にある地平線から、次第に姿を現してきたのは、人を惹きつけてやまない輝きを放つ、モダンな完全環境都市ガレンテ、そしてそこに住まうモダンなガレンテ人の生活だった。それらが保護区の緩やかな緑の丘の向こうに、ゆっくりと立ち現れてくるのだ。その光景は、私の少年時代を通して忘れがたい記憶として今も残っている。多分、父が気に入った以上に私はあの光景に魅了されたのだと思う。あの光景にまつわる思い出は色々とあるが、その思い出は必ず、贅沢な時間や、楽しかったこと、そして冒険の記憶に満ちていた。

 

ジタ記念碑の奥に見えるのがステーションの実際の姿

 こうした光景は、最近でこそあまり思い出さなくなっていたが、最近改築されたばかりのジタ4-4カルダリ海軍組み立て工場(Jita 4-4 Caldari Navy Assembly Plant)の近くにワープアウトしたとき、嫌が応にもあの時のことを思い出すことになった。もちろんジタ4-4(と慣例的に呼ばれているが、同じ衛星を周回するもう片方のステーションの存在は忘れられやすい)の悪名は私たちのよく知るところであり、今更ここがNew Edenで最大の貿易ハブであると説明する必要もないだろう。ここを行き交うISK、取り引きの数、輸出入の総量、手に入る希少アイテムの豊富さ、その他あらゆる尺度で比べても、ジタ4-4は最大手に君臨している。その市場規模はあまりに群を抜いてるために、エコノミストが地域ごとの経済を分析する際は、しばしばザ・フォージ(The Forge)を除外することで他のリージョンの経済活動を詳細に見ることがあるほどだ。控えめに言えば、ジタ4-4はNew Edenの経済の心臓部にあたるというわけだ。

 

ステーションの中央都市景観

 ジタが現在の姿へと発展したことは、決して当たり前ではなかったが、人は得てしてそのことを忘れやすい。だが、ジタが経済ハブとして支配的な位置を占めるようになったのは、必然ではなかった。黎明期の頃、コンコードはそれぞれの地域を結ぶハイウェイゲートの交通網を設立したが、その交通網は多くの人が知っての通り、ユーライ(Yulai)に通じる道になっていた。こうしてカプセラの歴史上、最初の中心的貿易ハブとしてユーライというシステムは成長した。しかし、交通網の撤去がYC106年に始まり翌年を通して撤去作業が完了すると、ユーライの市場は次第に中心的役割を失うことになった。ジタは、それ自体いくつものリージョンに近接している場所だが、これはトレーダーにとって、他の地域の主要な市場と価格を比較しやすいというメリットをもたらした。また当時は、ミッションを提供する有名なエージェントも常駐していた。ジタは地理的な条件に恵まれた地域に位置していたため、すぐさま頭角を現して経済の中心地になり、多くの人が言うように、後は歴史の知る通りである。こうしてジタ4-4は事実上の貿易ハブへと成長し、あらゆる行商人、詐欺師、そして(ジタを語る上で忘れられやすい)真っ当なトレーダーが集結する地となった。

 

背景に都市景観が見える、ステーションのとある倉庫区画

 ジタはNew Edenの経済の心臓部として現在の地位を確かなものにしているからこそ、拡大する経済活動を支えるためにはジタ4-4のステーションを大幅に拡張する必要があった。しかし、恐らくその機会は長いこと後手に回されてきた。最近、ステーションのメインマーケットの階を散策してきたのだが、その混雑具合と言ったら驚くばかりだった。床には所狭しと商品が敷き詰められ、歩く隙間もなかった。商売品はトレーダーが見つけられるなら良しとばかりに押し込められており、それ以外にはエアダクトがあるか、あるいは野ざらし同然で投げ売りされていた。倉庫には大量の輸入品が溢れかえっていた。あるトレーダーから聞いた話だが、ステーションの倉庫を正規に使うなら、順番待ちのリストはその当時で10年近く先まで予約でぎっしり埋まっているとのことだった。

 

別の角度から望むステーションの中央平地。アトリウムのような覆いの上に、花火が上がっている

 何か手を打たなければならないことは明らかだった。長年に渡るさまざまなメガコーポからの嘆願を受け、また経済上のメリットも大きいことから、ついにカルダリ海軍の官僚は重い腰を上げてステーションの拡張工事を承認した。この拡張工事には、現代の貿易ハブとしての需要に応えて、衛星施設の建造と軌道建造物の増築を伴った。New Edenで唯一の、現代的な貿易ハブの誕生である。そしてその成果は素晴らしいものだった。

 

ステーション後方にある別の倉庫区画。ジタ恒星の直射光に晒されている。

 話は冒頭に戻るが、ワープ航法を抜け出してジタ4-4のステーション付近に到着したとき、一瞬にして心は少年時代に引き戻され、地平線の彼方からガレンテの街並みが姿を現してきたときの光景を私は思い出した。真っ暗な大洋から、華やかな輝きを放つ大都市の姿が立ち現れてきたのだ。しかしカルダリの建造物を見てガレンテの街並みを思い出してしまうのも、無理からぬことだった。何せカルダリ海軍の設計者は、モダンな惑星ベースの大都市のあるべき姿として十分な威厳を発揮するよう、この大都会を設計したのだから(訳注:カルダリとガレンテの両国は歴史的に激しく対立を繰り返しており、カルダリのアイデンティティはガレンテを否定することにあり、ガレンテのアイデンティティはカルダリを否定することにあると言っても過言ではない。両国の思い描く理想的な都市設計に何かしらの共通点があるというのは、非常に驚くべきことである)。新しく拡張されたステーションは、広い基礎フレームの平面上に鎮座するように位置していた。その平面から伸びているのは、取り引きを行う上で欠くことのできない倉庫や収容施設のスペースばかりではなかった。絢爛豪華な高層タワーがいくつも並立し、中は全て人が住める居住区になっている。そしてそれらのタワーを代表するように、ステーションの正面には真に巨大なセントラルタワーがそびえ立っていた。それはまるで巨大母艦の船首として機能するのではないかと思わせた。セントラルタワーは、巨大なステーションを出入りする船舶をほとんど全て眺められる位置にあった。だが、セントラルタワーから見渡せるのは、全てではなかった。船の出入り口は文字通りあらゆる位置に設けられており、こんなところにもあるのかと驚くほどだ。また、あらゆる種類のホログラフィック看板が、一寸の隙間もないほどにステーションを埋め尽くしている。そこにはカプセラが望み得るあらゆるものについて、広告や最新情報が打ち出されていた。

 

補助施設ディープコア採掘のプラットフォームの様子。衛星の地表には居住コロニーが広がり、両者をスペーステザーが接続している。

 全体的なデザインが持つ全き荘厳さや、圧倒的な……まあ、資本主義的な凄さに目を向けていると、そのデザインにはいくつかの他の要素があることに気付く。迫り来るようなセントラルタワーの後方、巨大な中央の平地の街並みの上にかぶさるように、アトリウムがそびえ立っているが、縮尺を無視して見れば、それは歩行者天国のショッピングモールにしか見えなかった。そのスケールを考えれば、驚きの光景だ。アトリウムの下では、巨大なセントラルタワーから伸びた橋が互いに交差しており、ステーションの上方に行けるようになっていた。小さな光の断片が橋に沿って行き交い、深い谷を越えていく様は、まさしくそこに何千人という人々が実際に動いていることを意味しているが、それでも私の目には、ある巨大なショッピングモールを見ているみたいだという印象を抱かせた。

 

ジタ4-4近くの他の主要な補助建造物

 こうした印象は、近くの衛星施設や補助建造物についても全く同じだった。今はステーションの裏側に隠れて見えないが、そこには現在もジタ記念碑の跡地がある。跡地は警告によって囲まれているが、今は警告に加えてスポットライトがジタ記念碑を照らすようになっている(訳注:ジタ記念碑は、起業家の故Ruevo Aramが主催したなぞなぞコンテストの勝者を祝して建造された記念碑だが、YC113に暴徒化したカプセラたちによって破壊された歴史がある)。カプセラたちの抗議から得た教訓をコンコードは今もなお忘れていないのだ。面白いことに、ステーションから衛星の表面に向かっては、小さな構造物の集合が伸びていた。ステーションの中心部の巨大さに圧倒されていなければ、こうした小さな構造物の中にはそれ自体非常に興味深いものも見られた。ステーションの連なりはメインステーションから始まってカーブを描くように点在し、ディープコア採掘(Deep Core Mining)が支援するプラットフォームで終わっていた。ディープコア採掘のプラットフォームは、そのステーションの名付け親であるジタ4-4衛星の地表と接続するスペーステザーのハブとして機能している。ジタ4-4衛星の地表には、居住コロニーが繁栄していた。その間には二台の車両が競い合うように地表とディープコア採掘のプラットフォームを往復しているが、一台が来るともう一台は反対側にいるという具合に二台はすれ違い続けていた。

 

ステーション正面の巨大な壮観には時折花火が上がる

 しばらく私はステーションの外観とその周辺を眺めていたが、たっぷり時間を費やして景色を堪能した後、ようやくタワー管制室に船のドッキング要請を申請した。愛車の「Professor Science」はすぐに入港を許され、ステーションの奥深くに収まった。しかし中に入ってもなお、ステーションがどれだけ巨大であるかひしひしと感じられた。ドッキングプラットフォームを見ると相当遠くまで続いており、まるで圧倒されるためだけに圧倒されているのではないかと思わせるほど、ステーションがいかに巨大であるか物語っていた。こうした(私にとって)広大な都市を調査する際に自分がどういう方法を取ってきたかはさておき(それでも、今振り返ってみると、どう考えても中途半端な調べ方でした)、私は果てしなく続くように見えるその地を探検した日々を思い出していた。そして少年時代に見た大都市と同じように、改修されたジタ4-4を奥深くまで探索しようと踏み出せば、そこには贅沢な時間や、楽しいこと、そして冒険が待っているという確信があった。


翻訳:渋丸

 

2021年2月10日水曜日

出張!ONCBN従軍記 #13 キャンプするものはキャンプされる

 Siberian SquadがImperiumに参加!え、今?

勝ち馬に乗るという感じでもなく、いったいどういうやり取りがあってこちらについたんだ・・・。Siberian Squadは元々北部の雄、Guardian Of The GalaxyことGOTGの一員で、Legacy陣営とPanfam・FRT陣営(今思えばこれがPAPIの元だ)に北部が焼き尽くされた後、Legacyの一員になっていた。Pandafamにつきたくない気持ちもわかるが、現状Imperiumに来てもはたして勝てるのか、乞うご期待といったところである。

戦力差は、いまだに埋まらない。それを実感したのはいよいよ包囲網が狭まるデルヴ・リージョン内でのエントーシス戦のときだ。ムニンやイーグル、複数の強襲型巡洋艦艦隊が組織され、久々に大きな戦闘になるかと思われた・・・のだが、出番がいつまでたっても来ない。タイタン前でのんびりと待機している状態。これは経験上、勝っているときではない。押されて押されてどうしようもなくなっているときだ。出ても勝てないのである。それでも長い待機時間を経て、艦隊は戦場となる星系の1つへとジャンプした。


逃げろ!!

重要なエントーシス戦ではあるが、艦船を失ってまで殴り合うつもりはないようだった。そもそも敵艦隊の方が数が多い。というかこちら1艦隊に対して2~3艦隊いる。消極的に敵に仕掛けては、エントーシス艦やその他を吹っ飛ばしては離脱する。他の味方艦隊はどこに行ったのだろう。もしかして私たち、囮?何度かそのようなやり取りを繰り返して、事件は起こった。

艦隊がワープアウトする。その先にあるのは味方のライタルで、一息つけるかなといったところだった。本来は。そこにワープアウトして来たのは敵のセイバー級ワープ妨害型駆逐艦だ。艦隊戦のセオリーではありえないほどに無策に、艦隊はこれを撃った。

簡単に解説すると、対象をターゲットした段階でテザリングが切れる(無敵状態ではなくなる)。さらに攻撃をすれば、武器使用タイマーが動いて60秒ドックインやスターゲートの使用ができなくなる。そのため、やるのであればバブルの展開とその後追撃してくる艦隊を見越して移動しながらセイバーを片付け、ヒットアンドアウェイと行くべきなのである。あるいは、まったくターゲットもせず、相手を撃ちもせず、テザリング状態を維持して相手を無視するのがよい(これは後から述べるような状況になり悪手となりかねないが)。さて、今回は特に指示が出ていなかったが艦隊司令官は「消極的なテザリング維持」を選択していた。しかし、艦隊はこれを撃ってしまったのだ。


助けてぇ!

正面から殴り合えば被害甚大、しかし殴り合わなければ撃った艦は死ぬ。というか、この状況でFCもテザリングが外れていた・・・何をやってるんだ。

総崩れになった艦隊に、艦隊司令官から「ドックインせよ」の指示が飛ぶ。慌てて全員がドックインするものの、人数のチェックでこの時点でおよそ3割の艦船が戻らないという状況が明らかになる。


エントーシス戦も負けに近づき、艦隊はドックインしたまま戦闘の終わりを待つことになった。そしてI-HUBが建て替えられたあと、出港した艦隊を待っていたのは変わらずそこで待機している敵ムニン艦隊の姿だった。

こちらの艦隊に0kmまで接近したセイバーがバブルを展開する。振り切ることは難しく、排除しようとすればその瞬間戦闘開始だ。そしたら艦隊は壊滅する。ならばインターディクションプローブのリロードタイミングで仕掛けよう、と艦隊司令官は艦隊を操り、あちこちに移動してバブルを無駄うちさせていく。しかし敵はさらにワープ妨害型巡洋艦を持ってきてキャパシタの限り永続するバブルへとこちらの艦隊を包み込んだ。そしてさらに一仕事終えた艦隊が合流し、周辺の敵艦隊は3個となった。戦力差はおよそ5:1であり、逃げる方法はまったく浮かばなかった。


他に戦略目標があれば艦隊は動きもしよう。しかし全てが終わった後の余興であり、艦船を落とすことに餓えた相手が早々に引き上げるはずもなかった。その後、艦隊司令官の操作ミスでテザリングを飛び出した艦隊がまた少々の被害を出したのを最後に、艦隊はライタル内に引きこもり、敵の撤退待ちとなったのであった。

戦闘がしたかった。こっちが完全に放置に入ったことを悟った敵艦隊は去ったが、実際のところそれを約1カ月の間ずっと続けているのがM2-XFEのヘルキャンプである。ほんの数時間でこれほどとなれば、閉じ込められている人の苦悩は想像を絶するものがある。

そろそろ解放してあげて、終戦しようぜ・・・そんな弱気な感想が出てくるほど、心にダメージを受けた艦隊なのであった。

2021年2月8日月曜日

出張!ONCBN従軍記 #12 恐怖の瞬間!出を間違ったタイタン

何度でも何度でも言うが、現在敵性連合軍のステージング星系とGoonswarmの本拠地星系は隣り合っている。それぞれT5ZI-Sと1DQ-Aだ。スターゲートを挟んで両側にキープスター級超大型シタデルがあるし、両側はそれぞれの艦隊で常に警戒されている。まぁ、ファイトが欲しい人々にとっては最高のちょっかいポイントなのであり、今日もまたPAPI側の小規模艦隊が1DQ-Aに侵入して暴れまわっていた。

すぐに帰っていくようなら面倒なので有志まかせにするのだが、どうにもウロチョロしそうな気配を感じたのか、防衛用の艦隊が立ち上がった。ジャックドー艦隊だ。ゲート前で相手艦隊に1発かますことに成功したジャックドー艦隊はあっさり敵を追い払う。しかし艦隊司令官はここで終わりにするつもりはないようで、艦種切り替えの指示が出る。ジャックドーから要撃型フリゲートのエリーズ艦隊へ。つまり今度はこちらが襲いに行く番だということだ。前に記事を載せたように、エリーズに乗り換えた艦隊メンバーはキープスターにドックインしたまま、静かに出撃の時を待った。

ほどなくして艦隊司令官の「出港」指示が飛ぶ。艦隊メンバーは一斉に出港し、艦隊司令官の操作でT5ZI-Sへのスターゲートへとフリートワープした。問題のシーンはここからだ。一瞬でゲートに到達するはずのエリーズ艦隊はフワリとした動きでゆっくりとワープに入った。これは編成上ありえない。なんじゃこれは?フリートワープは「最もワープ速度が遅い船」に合わせて行われるので、これはよほどの大型艦・・・とあたりを見渡す余裕までもある。ぐりぐり動かして驚いた。エリーズ艦隊と一緒に出港しワープしていたのは、カルダリタイタンのリヴァイアサンだったのだ。


(あまりのことに画像は残っていない)


しかも運が悪いことに、T5ZI-Sのスターゲートは味方の大型の設置型ワープ妨害フィールド・・・大型バブルで固められていた。だからこそのエリーズだったのだが・・・結果、エリーズは範囲型ワープ妨害無効化の能力でゲートに到達したが、リヴァイアサンは手前のバブルに見事にひっかかった。


慌てて回頭を始めるリヴァイアサン。当たり前だが、スターゲートのこちら側に敵性の偵察艦が遮蔽していないと考える人は誰もいなかった。敵は即座に艦隊を編成し、襲ってくるだろう!艦隊司令官から「タイタンが引っかかった大型バブルを排除せよ」との指示が下り、エリーズはなけなしの火力で大型バブルの排除に乗り出す。軍事力補強艦にスクランブルがかかり、毒づきながらも大型バブルのシールド・・・アーマー・・・構造HPを削りきるか、というところでT5ZI-Sのスターゲートに大量のジャンプアウト反応が現れた。当然のようにムニンを中心とした打撃戦隊。ガチガチのガチである。大量の敵アイコンが現れると共にバブルが破壊され、タイタンが自由になる。艦隊司令官からは「敵のディクター(ワープ妨害型駆逐艦)を排除せよ!!」という指示が飛ぶ。

結果的に運はGoonに味方したようだ。わずか数分で大量の強襲型巡洋艦戦隊を編成した敵はさすがだったが、ワープ妨害型駆逐艦が少ないか有効な位置にいなかったか、あるいは有能な味方によって一瞬で排除された。オーバービューをザザッとチェックしても近くにディクターいないよ!!?艦隊司令官も同じ結論に達したのか、一瞬で「全機離脱」を指示。敵艦隊はすでにフリーファイア態勢に移行しており、あちこちからターゲットが飛んでくる。「タイタンを撃つなら俺を撃てよ!」と身をもって盾になった数名のメンバー以外は離脱に成功し、タイタンもジャンプアウトして脱出した。


お間抜けなリヴァイアサンめ・・・。

艦隊司令官は撃沈されたメンバーに含まれており、集合した艦隊はガタガタだった。もはやどこかを襲いに行くような気分でもなくなり、艦隊はここで解散と相成ったわけである。


リヴァイアサンが脱出できたから笑い話で済ませられるものの、捕獲されていたらおそらく瞬間的に大艦隊戦へと発展していたことは間違いない。まさに「クリックミスによって大艦隊戦が勃発」のアサカイ戦役再びの恐怖。起きていたら、両側が湯水のように艦隊をつぎ込み、貴重な主力艦をすりつぶし合う結果になっただろう。そうならなかったのは幸いだが・・・どうにも不完全燃焼で終わった艦隊を見ていると、かすかに「逃げ遅れていた方が面白かったかもな」と思ってしまうのであった。

2021年2月6日土曜日

翻訳記事: Space Oddity(スペース・オディティ)

 

(原文:https://evetravel.wordpress.com/2016/02/13/space-oddity/)

 

トム少佐のシャトルはシステムの辺境を彷徨っていた

100光年を1時間足らずで移動できる時代になったけれど、その昔、宇宙旅行というのは今よりずっと時間のかかる上に、慎重に進めなければならない事業だったことを強く思い起こすことがある。その時代の宇宙飛行士といえば、食生活をプロテイン錠剤に頼り、急な減圧に備えて常にヘルメットを装着しなければならなかった(訳注:デイヴィッド・ボウイの楽曲「Space Oddity(スペース・オディティ)」には、トム少佐という宇宙飛行士がプロテイン錠剤を飲み、ヘルメットを被る様子が描かれている)。ある意味、その時代の宇宙旅行は今よりもっと優雅だったとも言える。宇宙のどこに到達するかは問題ではなく、また到達にどれだけ時間が掛かるかも関係なかった。だが、我々の祖先が古郷との繋がりを絶たれた頃に比べると、私たちの見上げる星々はずいぶん様子が変わってしまった。今や、宇宙旅行は混乱に近い忙しなさで入り乱れている。私たちはステーションからステーションへと急ぎ、荷物を積み込んでは、積み降ろし、必要ならそれも爆破し、ただただ同じ行程を繰り返している。だがひょっとすると、私は必要以上に色眼鏡でもって過去を振り返っては、かの時代を宇宙旅行の黄金時代のように思っているだけと言えるかもしれない。

 

Scientiaがシャトルの周りを飛行する様子

 別件でワームホールの調査を進めていたとき、クラスタに面白いものが出現したから今ならちょっと出掛けるだけでお目にかかれるという知らせが入った。スペース・オディティのようなものが現れたのだ。見たところ、動きは非常にゆっくりしているとのことだった。その何者かが姿を眩ます前に現場へ駆けつけなくてはという焦りを感じながら、New Edenの見知った場所へと出られるワームホールを特定すると、私はすぐさまFountain(訳注:New Edenの西部に位置するリージョン)を目指して出発した。情報によれば、その場所に今ならいるとのことだ。スキャンをかけると、小さいが妙なサイトがすぐに見つかった。だが悲しいことに、当初の探索用フィットのTengu(訳注:Caldari国の戦略的巡洋艦。カスタマイズの自由度が高く、探索用の装備とも相性が良い wiki)と、これに加えて各種インプラント、ファクション品のスキャンプローブ、スキャニングスキルも最大まで取得済みなだけでは、具体的な地点にワープできるほど十分な精度でサイトを特定することができなかった。実際、愛車のScientiaは主に「Scan Rangefinding ArrayⅡ」(訳注:スキャン強度を増加させるモジュール)を追加するなど、いくらか装備を変更しなくてはならなかったが、お陰でようやく例のサイトへ直接ワープすることができた。ワープ航法から抜け出すと、Auraはトム少佐のシャトルについて話し始めた。彼女がこの手のものについて話すとき、期待外れであることがなかった。

 


この奇妙なシャトルはゆっくりとシステムを横断していき、あらかじめ決められた航路をなぞって行くようですが、どこから来たのか詳細は不明です。シャトルの設計にはいくつか現在の船舶との類似性が確認できますが、類似する既存の船舶より数世紀も昔に建造されたようです。

 

スキャンの結果、このシャトルには一人用の居住空間があり、過去に搭乗員がいたようですが、現在は空席となっています。かつてこのコックピットに座るパイロットがいたという記憶の中を、ただ静かに航行していくようです。

 

シャトルはガス雲の中でぽつねんとしていた

きっとこの奇妙なシャトルに近付くためには、迷路のようなものをくぐり抜ける手続きが必要になるんだろうと思っていた。だがそこで見つけたのは迷路ではなく、一隻のシャトルだった。太陽風が吹く間だけ動ける、帆船のようにしか見えないシャトルが、淡く輝くガス雲の只中にあった。もちろん、この船がZephyr(訳注:特別版フリゲート艦 wiki)に似ている点は見過ごせないが、Auraの分析によるとこのブリキ製マシンはZephyrよりうんと古い設計らしい。シャトルは非常に変わった動きをしながら漂っていた。そのデザインは、不変であることと、星から星へと滑走する優雅さを物語るようだった。ただ、この宇宙船はひょっとすると自分の行くべき道を知っているのではと思わずにはいられなかった。たとえ行き先へ導く操縦手が居ても、居なくても、このシャトルは自分の望む道を知っているに違いない。しばらくすると、シャトルはD-Q04X(訳注:Fountainに属するシステムのひとつ)の辺境から明らかに離れ始め、New Edenの別の美しい星々へと旅立っていった。あのシャトルが次はどこへ行くのか、今の私にはさっぱり分からない。だが、できるだけ目の前に来たものに耳と目を凝らして、知り得ることを知ろうと思う。

 

暗がりの中、我々は孤独だった

いい加減、このままだと宇宙の藻屑になってしまいかねないので、そろそろ移動して、またあの遠大な調査に戻ることにした。Anoikisの調査ではずいぶん時間を無駄にしてしまったことを思うと(訳注:Anoikis銀河はワームホール空間のこと。筆者は当時、Anoikis銀河とNew Edenの関係を解明するプロジェクトに従事していた)、その時はむかっ腹を立てたくもなった。だがそうではなく、こうしてただ座り込んで星々の間に漂っているだけの時間を過ごせたことに感謝できるくらい、大人になるべきなのだろう。結局のところ、日夜延々とAnoikisを特定する作業には確かに何かしらの優雅な単純さがあったし、Anoikisに関して私自身にも変なこだわりがあることが分かった。今、私はクラスタを遠く離れて、ブリキ缶に座ってここから何が見えるか眺めている。トム少佐がシャトルから見上げた空と、そう違いはないのではないかと思う。トム少佐には一度も会った試しはないが、私と彼にはどこか似通ったところがあるのではないかと思わずにはいられなかった。私も彼も宇宙の暗がりを彷徨い、それぞれのやり方ではあるが、共通しているのは、私たちは共に「Starman」だった(訳注:「Starman(スターマン)」というデイヴィッド・ボウイの楽曲がある。歌詞の中でStarmanは、何かを届けたいと願いながらも、空の上で待ち続ける存在として描かれる)

 

(訳者よりコメント:今回の記事はデイヴィッド・ボウイの「Space Oddity(スペース・オディティ)」という楽曲の歌詞になぞらえたり、対比されてある箇所がいくつもあります。もしお時間がありましたら、上記楽曲の歌詞を参照されることをおすすめします。)

 

翻訳:渋丸

2021年1月31日日曜日

裏・初心者向けマーケット利用ガイド?〜(ハイセクの)市場で見かけたダメオーダー

先月投稿予定でしたが、諸事情により大幅に遅れたマーケットガイドの続きです。スンマセン!(投稿忘れてたとかいえない

前回:EVE Online 初心者向けマーケット利用ガイド

初心者向けマーケット利用ガイド本編では、初心者の皆様を対象に最小限のロスでマーケットを利用する方法について、独断と偏見を交えてお話しました。健全な初心者プレイヤーの皆様には上記ガイドを守り、金銭的時間的ロスを最小限にして、上手に素通りするようにマーケットをご利用され、稼いだ現金と節約した時間でEVEの他の場所で様々な経験を積まれることを切に願って止みません。


さて、ここからは主に健全でない初心者の皆様のためのおまけです。「私はそれでもマーケットにオーダーを置きたい」という初心者の方もいると思いますし、失敗を恐れず何でも試せるのは初心者の特権でもあります。そんな不良初心者の皆様のために、マーケットでよく見かける損なオーダーの特徴についてまとめました。損なオーダーを出して喜んでる人のことを、世間ではカモと呼びます。自分がカモにならないためにも、以下のようなオーダーを出そうと考えていた人は、なぜ損なのかしっかり理解して下さい。

なお、下記の特徴が複合しているオーダーもよく見受けられますので注意してください。ガイド本編でお話ししたマルチセル/バイと複合していると思われる場合もよく見かけます。

本題に入る前にオーダーを自分で出す人なら当然知っているべき話をしておきます。標準の設定では自分で発行したオーダーの背景は、買取範囲内を示すのとは別の色になっています。売却オーダーで背景に色が付くパターンは他にありませんし、購入オーダーを出す人は自分の出したオーダーの確認方法を知っているとは思いますが念のため。後ほどオーダーの背景の色の話が出てきますが、この話題を入れるちょうどいい場所がなかったのでここでお話ししておきます。


・学校などから出ているオーダー

ここで言う学校というのは、キャリアエージェント(通称10連ミッション)を受けられるステーションのことです。学校に限った話ではなく、学校でも商業地でもないステーションから発行されている悲しいオーダーもあるのですが、特に学校からのものが多いので代表させています。要するに、商業地以外の場所から出されているオーダーのことです。

このオーダーの何が問題かと言うと、そのステーションに商品を売買するためにわざわざ来る人が少ないため、取引が成立しづらいということです。初心者の人にとっては(自分がお世話になっている)学校は世界の中心かもしれませんが、それ以外の人にとって学校は、良くて「その辺にいくらでもあるただのステーション」、悪いと「カモの溜まり場」です。

もう一つの問題は、筆者の経験上、購入オーダーを出す人のほとんどは売却オーダーを見ていないらしい、ということです。商業地で出ているオーダーくらいは確認しているようですが、それ以外の場所で出ている割安な売却オーダーが長く残っている例はよく見られます。買わない理由は簡単で、「取りに行く手間がもったいない」からです。

オーダーを置くなら、売買が成立しやすいステーション、すなわち商業地に置くべきです。購入オーダーの場合は商業地が含まれるように購入範囲を設定することもできますが、プレイヤーの知識とキャラクターのスキルが必要な点で初心者向けではありません。


・装備するモジュールを入手するための購入オーダー

オーダーには売却/購入理由は記載されていないので推測に基づいた話になりますが、稀に装備するモジュールを入手するために発行されていると思われる購入オーダーを見かけます。大抵は売却オーダーと購入オーダーの価格差が非常に大きく、売却オーダーの価格が高価(と言ってもせいぜい数百kisk程度)なモジュールです。

「モジュールを購入したいけど出ている売却オーダーの価格が高すぎるので、購入オーダーで安価に購入したい」というのが理由だと思われますが、こういったオーダーを発行するのは絶対にやめるべきです。

まず、購入オーダーを出しても実際に購入できる保証はどこにもありません。モジュールに限った話ではないですが、購入オーダーを出して購入できるペースは、実際に購入オーダーを出してしばらく観察しないと分からない場合がほとんどです。日常的にある程度の数量が購入できる(購入オーダーに対応して売却されている)商品なら問題ないかも知れませんが、数日ごとにまとまった数が購入できるとか、最悪の場合はほとんど購入オーダーに対する取引がないといった商品も多数存在します。使用するためのモジュールなら今すぐにでも欲しいはずですが、流通状況を知らない商品を購入オーダーで購入しようとするのは時間がかかりすぎますし、不確実性が高すぎます。

もう一つの理由は、オーダーを置いただけでは売却/購入できない場合も多い、という問題です。というのも、マーケットには自分のオーダーが最優先になるようにオーダーを修正してくる競合プレイヤーがいることが多いからです。これに対抗して自分のオーダーを最優先にするには、定期的にマーケットを確認して必要に応じてオーダーを修正する手間が発生します。また、最近のアップデートによりオーダーの修正には(原則的に)無視できない額の手数料が発生しますので、オーダーを変更する度にそれなりの金銭的なロスが発生します。これでは本末転倒でしょう。

時間も現金もできるだけ使う量を減らしたいのは誰でも同じですが、初心者にとっては時間の方がより貴重だと思います。数百kisk程度の現金で解決するのなら、現金より時間を優先するのが初心者にとって正しい選択だと考えます。

とはいえ、ガイド本編でも書いた通り、購入したい商品の売却オーダーが高額すぎるものしかない場合もごく稀に存在します。購入したい商品について高額すぎる売却オーダーしかない場合は、初心者が使わないようなモジュールであるか、タイミングが悪くて適正価格のオーダーがなくなって(売り切れて)しまった場合だと思います。そんな場合はヘルプチャネルなどで熟練プレイヤーに意見を聞いてみてもいいですし、急いでいなければ翌日以降にもう一度買いに行くのがいいと思います。大体翌日には適正価格の売却オーダーが出ていることが多いです(保証はありませんしできません)。危険は増しますが、この機会に近隣の別の商業地に出かけてみるのもいいかも知れませんね。



・価格を手動で変更していないオーダー

新しくオーダーを置く場合、価格欄には何かしらの数字が入力されていると思います。大抵はすでに出ているオーダーに関連した値になっているのですが、確認は必要です。特に取引量が少ない商品の場合は注意が必要です。というのも、この数字が実際の流通価格と全く関係ない値になっていることがあるためです。

このような確認・変更をしていないと思われるパターンは大抵売却オーダーで見られます。というのも、購入オーダーを出す人は大抵価格に対するイメージを持っているため、市況確認や価格設定をしないでオーダーを出すことが少ないためです。現金が欲しい初心者が、ルート品などの不要アイテムを売却するために出したと思われるオーダーでこのパターンに当てはまるものは多く見受けられます。

このようなオーダーの何が問題かと言うと、「オーダーを出した本人にとって有利になることが少ない」ということです。売りオーダーで価格が高過ぎれば長期間売れ残りますし、価格が安過ぎれば(運良く)売れたとしても本来売れるはずの価格より低い価格で売っているわけで、結果的に損をしています。「現在の買いオーダー価格より高いが買ってくれる人がいる価格」だった場合には得をする可能性もありますが、上述の通り買いオーダーを出している人は大抵売りオーダーを見ていないと思われるので、売却に成功して結果的に得をしたとしても、ただの幸運でしかありません。

対策ですが、オーダーを出す時は必ず市況を確認して、いくらで売る/買うのか手動で設定するようにしましょう。商品数が多いとつい手を抜きたくなりますが、確認を怠って損するくらいなら、初めからオーダーを出さない方が結果的に得だと思います。


・下一桁を1だけ変更した反対オーダー

最近のアップデートにより、オーダーに設定する価格は原則として有効数字4桁、つまり一番上の桁から4桁目(かつ小数点以下2桁)までしか設定できなくなりました。かつてマーケットでの値付け合戦は「0.01isk war」などと言われましたが、今や0.01isk単位で値付けできるのは単価100.00isk未満のごく一部の商品だけとなりました。

ということで、既存のオーダーに最小限の価格差をつけたオーダーを出すためには、上から4桁目(もしくは小数点以下2桁目)を1だけ変えることになります。有効数字、つまり価格設定時に設定できる数字の一番下の桁なので、ここではその桁のことを下一桁と呼ぶことにします。

さて、既存の売却オーダーに対抗する売却オーダーを出すために下一桁を1だけ減らす、あるいは購入オーダーに対抗する購入オーダーを出すために1だけ増やしたオーダーを発行することは、マーケット活動における基本戦略ですし、当然のようにできなければいけません(が、後述のようにできない人も多いです)。かつてはオーダー更新のタイミングが被った際の対策として(小数点以下2桁目を)2だけ増減させるというテクニックも使われましたが、上述のアップデートの影響で更新タイミングが被ることもほぼなくなりましたので、現在行う必要性はないと思います。

ところで、「購入オーダー最高額より下一桁が1だけ大きい価格の売却オーダー」(あるいはその逆)が出ているのをよく見かけます。筆者は「釣りオーダー」と呼んでいますが、自身の買いオーダーに物を買わせるため(あるいはその逆)にこういったオーダーが出ているのは昔からよく見かけました。しかし、最近は釣りオーダーではないパターンも多く見かけます。なぜ釣りオーダーでない場合があると言い切れるかといえば、最高額の買いオーダーを出しているのが筆者自身なのにこういったオーダーが出ている場合はよくありますし、後述の理由で筆者はこういったオーダーを出さないからです。

釣りの意図がないのにこういったオーダーを出す理由を推測すると、「現状の最高値は安すぎるけど、高く出しすぎると売れない可能性が高いから、最小限の価格だけ上げたオーダーを置いてちょっとでも得をしよう」ということだと思います。ですが、残念ながらこういったオーダーはかえって損をしているのです。

損をする理由は、マーケット使用時に取られる手数料の仕組みにあります。まず、マーケットで商品を売却する際には物品税(または取引税、Sales Tax)が売却金額から徴収されます。これは即時売却でも売却オーダーを置いても金額は変わりません。オーダーを置く、つまり有効期間が即時ではないオーダーを発行する場合は、これに加えて仲介手数料(Broker's Fee)を取られます。つまり、同じ金額で商品を売買しても、即時取引とそうでない場合では、後者の方が仲介手数料の分だけ金額的に損をするということです。

仲介手数料の金額は商品の価格に対する割合で決まり(ただし100iskは必ずかかる)、NPCステーションの場合は初期値で5%となります。スキルと国家・企業スタンディングによってある程度下げることができますが、筆者の経験上3%以下にするのは困難です。五大商業地はNPCステーションに立地していますので、スキルもスタンディングもない初心者キャラがオーダーを置くだけで価格の5%程度(もしくは100isk)損をすることになります。下一桁を1だけ変えても価格はせいぜい0.1%程度しか変わらないので、下一桁を1だけ変えてオーダーを出すと約5%損をする、ということになります。商業ストラクチャの場合は仲介手数料を1%に設定していることが多いですが、それでも1%近い損が出ることに変わりはありません。

損が出るばかりか、別の問題もあります。オーダーを置くということは、そのオーダーの条件で取引する相手が現れるまで売買が成立しないということです。つまり売買が成立するまでに時間がかかるということです。これは少しでも早く現金が欲しい初心者にとって問題になるでしょう。加えて、取引する相手が現れる保証はどこにもありません。下手をするといつまで経っても売買が成立しないわけで、そうなるとオーダーを出した意味がありませんね。

結論としては、このようなオーダーを出しても時間的金銭的に損をするだけなので、即時取引で今すぐ現金/商品を手に入れた方が圧倒的にお得です。こういったオーダーを出すのは(釣りオーダーを出す時以外)絶対にやめましょう。


・価格設定が雑なオーダー

これから取り上げるタイプのオーダーを初心者さんが出していると思われる例もあるのですが、EVEの初心者さんというより商売や生産の初心者さんが出していることが多いと思われるタイプのオーダーです。

先ほど価格設定は上4桁まで指定できるという話をしましたが、既存オーダーに対抗して同種のオーダーを出す場合、前述したように下一桁(つまり上から4桁目)を1だけ減少/増加させたオーダーを出すのが基本です。ですが、上3桁や上2桁、ひどい場合は上1桁だけ指定した対抗オーダーを出す人がいます(筆者は「4桁指定できない病」患者と呼んでいます)。あるいはもっと極端に値下げ/値上げしたオーダーを出す人も結構います。

結果として最安値/最高値になればオーダーを出した本人の目的は達成されているので、一見問題はなさそうに見えます。しかし、競合オーダーを出している人たちにとってみれば、これは地味に迷惑なオーダーです。

EVEのマーケットで同一場所で同一商品を売買する限り、価格以外で競争できる要素はほとんどありません。既存オーダーに価格で対抗するには、売却価格を下げる/購入価格を上げることになるわけで、オーダーを出している側にとって価格面で不利な条件を提示することになります。こうして出されたオーダーに対してさらに対抗するためにはさらに価格を下げた/上げたオーダーを出さなければいけないわけで、競争が続く限りオーダーを出す側にとって価格条件はひたすら不利な条件になっていく、というのがEVEのマーケットにおける競争の基本構造です。不利な条件を提示するにしても金額変更の幅は最小限にするのが一番いいので、オーダーの優先順位だけを考えれば必然的に下一桁を1だけ、つまり価格指定で許される最小限の幅で価格を減少/増加させたオーダーを出すのが定石かつ最適解となります。

ここで仮に上3桁しか指定していない対抗オーダーを出すとどうなるでしょうか。このようなオーダーの場合、対抗させたオーダーに対して下一桁単位で2〜10分価格を減少/増加させたことになります(結果的に1だった場合は定石通りのオーダーです)。つまり、本来可能な最小限の幅に対して2〜10倍の早さで市場価格を不利な方向に動かしたことになるわけです。これにより、まずオーダーを出した本人自身にとって価格面で2〜10倍の早さで不利な条件を出したことになります。極端な言い方をすれば、これはただの自爆行為です。加えて、競合オーダーを出す人にとってみれば自分たちが出す対抗オーダーも同じ大きさだけ不利な条件になることを強要されたことになります。控えめに言っても反感を買いますし、場合によっては恨みを買ってオーダーを出したキャラを特定(最安値/最高値オーダーを出していれば簡単)された上で様々な妨害をされる可能性も決して否定できません。

価格の変更幅を最小限にして対抗オーダーを出す時は、必ず下一桁まで指定して価格対抗幅を最小限にしたオーダーを出すべきです。細かい価格指定とこまめなオーダー確認・更新が面倒だと思う人はマーケットにオーダーを出すのには向いていないので、他の楽しみを見つけた方が正解だと思います。

ちなみに、マーケットでオーダーを発行したり変更する場合、数量や価格を指定する欄はマウスのホイールでも操作できます。価格欄をホイール操作で変更すると下一桁単位、すなわち指定可能な最小単位で変更できます。すでに出したオーダーに対して対抗オーダーを出された際に、価格を変更してさらに対抗する際に大変便利です。数値指定欄右端の上下の三角でも操作可能ですが、ホイールを使った方が楽だと思います。

あと、現在の市場価格とあまり関係のない値下げ/値上げをしているオーダーもよく見かけます。もしかしたら「大きく価格を変えれば需要が増えてすぐにオーダーが捌ける」と考えている人もいるかも知れません。しかし、筆者の経験上そういった商品はほとんどありません。価格が上ろうが下がろうが大体同じようなペースで売買されている商品がほとんどで、ある水準を境に売買数が急変するアイテムがあるかも知れない、というのが筆者の実感です。そのような状態で、市場価格を無視したオーダーを無意味に出して最安値/最高値を取ったとしても、余計に買えるのは競合プレイヤーの反感だけだと思います。

似たようなオーダーで価格操作、つまり売却/購入価格相場を大きく減少/増加させることを目的として出されていると思われるオーダーも案外多く見かけます。これは先述したとのとはまた違う形の釣りオーダーと言っていいでしょう。その商品を運良く売却/購入しようと思った人にとっては幸運になりますが、競合プレイヤーにとっては難しい判断を迫られるオーダーです。この辺りの対抗手段については初心者向きではなさすぎるので割愛しますが、そのようなオーダーを出すプレイヤーがいることは覚えておいて損はないかも知れません。

既存オーダーの価格を無視してオーダーを出すことは禁止されていませんし、そうすべき理由があると思うならそうすることに問題はありません。実際に筆者は明確な理由があってそういうオーダーを日常的に出しています。しかし、もしそうする理由がないのなら、市場価格とあまり関係のない値下げ/値上げをしたオーダーを出すのはやめておいた方がいいでしょう。


・近隣ステーションの価格に釣られたオーダー

これは上述の無意味な値下げ/値上げをしたオーダーの一種なのですが、オーダーの発行に慣れていない人がやってしまいがちな失敗なので、個別項目として取り上げました。

特に理由がない限りオーダーは商業地で発行するのが定石ですが、商業地付近からもオーダーが発行されていることはよくあります。これは商業地付近に商業ストラクチャが建っている場合(例:ジタに対するペリメーターのTTT)に顕著に見られます。非商業地側のオーダーは商業地より価格面で有利でないと取引相手が現れませんが、商業ストラクチャからの購入オーダーは範囲指定で商業地を含めることができるので、商業地と同一価格で競争していることがほとんどです。逆に売却オーダーは範囲指定ができないので、基本的に人が集まりにくい非商業地側の相場は商業地より安くなる傾向があります。その結果、非商業地側と商業地側で売却オーダーの相場に無視できない価格差が発生することになります。

このような場合に価格差の影響で割高な商業地側の売却オーダーが全く捌けなくなるかというと、そんなことはなくて価格差があっても普通に商業地側の売却オーダーは消化されていきます。非商業地側も売却オーダーは消化されているはず(でなければオーダーは出続けない)なので、結果としてリージョン内の売却オーダーの価格相場が2つある、ちょっと不思議な状態が発生します。

また、商業地でもなければ特に集客力があるわけでもないステーションから(運送の手間を考えなければ)価格的にお得なオーダーが出ていることも頻繁にあります。こういったオーダーをわざわざ確認する人は少ないので、結果的に長期間残っていることが多いです。

このような場合に、商業地側でオーダーを出す際に非商業地のオーダーに価格的に対抗できる売却オーダーを出すとどうなるでしょうか。オーダーで指定した価格は商業地側で最安値をつけるための最大価格よりもだいぶ安くなっているはずです。つまり、上述の無意味な値上げ/値下げをしたオーダーを発行したのと同じことになります。後の影響も全く同じですが、価格差が大きくなることが多いので影響も大きいかも知れません。

対策ですが、オーダー発行前の市況確認の際に、各オーダーがどこから出ているかよく確認して、商業地の価格水準がいくらなのかを分析することです。非商業地で多くのオーダーが発行されて独自相場を形成しているステーションはそれほど多くありません。大抵は各商業地ごとに幅広い商品を扱うストラクチャが1カ所と、特定商品のオーダーが多いストラクチャが1・2箇所あるくらいでしょう。

と偉そうに書いていますが、筆者は本記事の執筆中にうっかり非商業地の価格に釣られたオーダー変更をしてしまい、しかも再変更するのを忘れるという失敗をやっています。焦ったり油断したりして確認を怠ると、慣れていてもやってしまいがちなので注意が必要です。


・数量が多すぎるオーダー

先述の「無意味な値下げ/値上げをしたオーダー」と同様に、EVEの初心者さんというより商売や生産の初心者さんが出していることが多いタイプのオーダーの話ですが、特に生産の初心者さんが陥りやすいパターンのようです。売却オーダーでこのパターンに当てはまる例が多いのですが、購入オーダーでもこのパターンに当てはまるオーダーは存在します。もっとも、購入オーダーの数量が若干多めになっているのは、ごく普通かつ自然なことではあります。

突然ですが、ここで算数の問題です。

『ある商業地のマーケットで、1日に必ず1個だけ売れるアイテムがあります。このアイテムを最長期間の90日間オーダーを出して売りに出した場合、オーダーの期限切れになるまでに何個売れるでしょうか?オーダー数の不足による欠品や対抗オーダーは発生しないものとします。』

特にひっかけの意図はないので、作為解は『90個』となります。

さて、今の問題の条件で販売数量500個のオーダーを出したらどうなるでしょうか?当然ですが、90日間で90個売れて、オーダーの期限が切れたあと売れ残った(500-90=)410個が手元に帰ってきます。ここまで読んでいて、「そんなオーダー出す奴がいるわけないだろ!」と思っている方もいるかも知れませんが、(競合プレイヤーとしては)恐ろしいことにこのタイプのオーダー、割と高い頻度で見かけます。

このタイプのオーダー、つまり流通量に対して数量が多すぎるオーダーを出すことのオーダーを出した本人にとっての問題は、「売れ残る/買い切れない分の数量を指定するために用意した商品/現金をオーダー期限切れまで運用できない」ということです。オーダーをマーケットに置くというのは商品や現金をマーケットに預けることとほぼ同義で、オーダーが残っている間はその分の資産を運用、つまり他の場所で販売したり他の目的で現金を使ったりすることができません。最終的に期限切れで戻ってくることが明白な商品/現金をマーケットに預けるのは、資産運用の効率面では有害無益な行為です。

このタイプのオーダーを出す人はオーダーを出したら放置しているパターンが多いのですが、価格の修正をして最安値/最高値を維持する人もいないわけではありません。この場合はさらに別の問題が起きます。価格修正の際は価格変更手数料がマーケットに徴収されます。これはオーダーの残存価格に対する割合で徴収されるので、数量過大なオーダーの場合は余計に多く徴収されることになります。加えて再出品手数料が大幅値上げされた関係で、結果的に赤字になる可能性も大いにあります。

また、このタイプのオーダーは本人のみならず市場にもあまりよくない影響を与えます。期限切れまで数量過大なオーダーが存在することで、価格硬直性、つまり市場取引価格がそのオーダーの価格より上がらない/下がらないという影響が発生します。これはつまり、そのオーダーが存在する限り価格面での取引条件がある基準よりオーダー発行側にとって有利な条件にならないことを意味します。適正な数量でオーダーが出ていれば発生していた可能性のある価格の上昇/下降を阻害するため、市場の価格形成が不自然になる結果を生みます。価格面で好条件なオーダーを出す機会をオーダー一本で潰してしまっているわけで、本人にとっても競合プレイヤーにとっても有害な結果となります。

このようなオーダーを誤って出さないようにするための対策ですが、オーダーを出す前に過去の流通量を確認することです。流通量、つまり日常的にどのくらいの数が流通しているかが分かっていれば、少なくとも期限いっぱいまで捌き切れないオーダーを出すことはほぼ防げるはずです。なお、過去の流通量の確認方法については割愛します。自分でオーダーを出すつもりがあるなら、本記事に載っていないマーケットの仕組みについては攻略wikiなどで自習するべきです。


・余談:「強敵」と書いて「とも」と読む関係、あるいは独占の難しさについて

これはもはや初心者とは全く関係のない余談ですが、編集時にカットされないことを祈りつつ、誤解を招かないための補足として書かせてもらいます。

「競合プレイヤーの報復が怖いからこういうオーダーは出しちゃダメ」的な話をしましたが、この表現は必ずしも間違いではないにしても、筆者が本当に思っていることとはちょっと違います。というのは、筆者は市場で定石(あるいはお約束)を守って競合しているプレイヤーは、対抗するべき敵であると同時に、健全な市場形成を共同で行う仲間だと思っているからです。

市場独占は商売人の夢と思っている人もいるでしょうし、完全に間違いではないのですが、本当に独占してしまうと悪夢な部分もあります。というのは、独占を成立させてしまうと市場(あるいはお客様)に対する義務もまた発生するからです。それはつまり、オーダーを維持し続ける義務です。

市場独占、つまり自分に対抗する競合プレイヤーがいない状態になった場合に自分がオーダーを切らしてしまうと、その商品を売買しようと思ったプレイヤー(お客様)は予定していた取引ができなくなります。つまりお客様の期待を裏切る結果になり、信用を失うことになります。独占状態であれば、その取引での市場の信用は自分自身の信用と同じです。市場への信用がなくなればお客様は(より信用できる)他の市場で取引しようと考えるかも知れません。結果として信用とお客様を失いかねないわけで、商売人にとってこれほど怖いことはありません。

オーダー切れと信用の喪失を防ぐためにはオーダー数量を多めにしておけばいいわけですが、実際に行うのは難しいものです。売却オーダーであれば商品を多めに用意しなければなりませんし、購入オーダーであれば現金を多めに用意することになります。加えてオーダーを多めに置けばその分の資産は他で運用できないわけで、資産運用効率の低下につながるため過大な数量のオーダーはできるだけ避けたいものです。この辺のバランス取りは実に難しいです。実際、かなり多めに置いておいたつもりのオーダーが離席していた数時間で全て取引成立してオーダー切れを起こした、なんてことがありました(と偉そうに書いていたら、対策をしているにも関わらず本記事の執筆中に複数回発生したことを付記しておきます)。

こんな場合に競合しているプレイヤーがいると、管理と精神的負担はだいぶ楽になります。自分がうっかりオーダーを切らしてしまっても競合相手のオーダーがあるので、市場としては取引条件を概ね維持できるからです。市場として取引条件を維持できれば市場への信用も失われることはないので、お客様は今後も取引してくれるだろうという見通しが持てるため、取引相手の減少にもつながりにくくなります。場合によっては、競合プレイヤーのオーダーが切れた分を自分のオーダーでフォローする、という場合も十分あり得ます。この辺りはタイミングの問題で、お互い様と言えるでしょう。

そんなわけで、市場での競合プレイヤーは「強敵」と書いて「とも」と呼ぶ、そんな関係であると個人的には思っています。ですので、本節の最初に書いた競合プレイヤー云々の話の本意は「競合プレイヤーさんに余計な迷惑がかかるから理由がなければやらないでね」というのが正確な表現になります。

先ほどオーダーの数量が過大な場合について書きましたが、適正な数量については特に書きませんでした。競合プレイヤーとの関係も関連する話なので個人的意見を簡単に書いておきます。個人的には、最安値/最高値を維持しつつ、適度に競合オーダーも削れていく(=取引されて数量が減る)くらいの数量が適正だと思っています。競合オーダーがある程度削れて無くならないと価格条件は悪化していく一方ですので、そのうち利益面で苦しくなります。また、あまりに競合プレイヤー側の取引が成立しないと、競合相手は市場を去ってしまうかも知れません。そうなれば市場独占する可能性もありますが、独占状態の大変さは上述したとおりです。

筆者にとって市場で競合するプレイヤーは、「強敵」と書いて「とも」と読む存在、あるいは仲良く喧嘩する相手だと思っています。まぁ、定石とかを守ってない競合プレイヤーも結構多いんですけどね。



・仕様の理解不足なオーダー1:有効期限短縮で最優先を狙ったオーダー

EVEの仕様は頻繁なアップデートのおかげもあって、(日本語の)攻略wikiでも完全には説明されてはいないものです。この間もマーケットと関係ない謎仕様を偶然発見してしまいました。この仕様については本記事のテーマと関係ない上に誰の役にも立たないと思うので割愛します。

ここからマーケット関係で(おそらく)あまり知られていない仕様のおかげで残念な結果になっているオーダーを2パターン紹介します。勘のいい方はお気づきの通り、この項も初心者の人にはほとんど関係ない内容です。

さて、またまた突然ですが問題です。

『商品と取引価格が全く同じで、オーダー発行日と有効期間(と残り期限)だけが違う、以下の2本のオーダーがあります。この2本のうち、優先順位が高い(=先に取引されていく)のはどちらのオーダーでしょうか?

オーダーA:一昨日(2日前)に発行された有効期限90日のオーダー(残り期限88日)

オーダーB: 昨日(1日前)に発行された有効期限30日のオーダー(残り期限29日)』

筆者は有効期限90日のオーダーしか発行しませんが、筆者が発行したオーダー(上記オーダーAに該当)に対して全く同じ価格でより有効期限が短いオーダー(上記オーダーBに該当)が後から出されることは割とよくあります。ということは上記の問題と同じ状況ですので、後者のオーダーを出した競合プレイヤーはオーダーBが優先されると考えているようですし、筆者もそのように考えていました。

以前こういう場合は価格を変更して対抗していましたが、しばらく観察しているとあることに気づきました。後から出されたオーダーの数量が変わらないまま、筆者が先に出したオーダーの数量が減っていくのです。どうも「後から出された残り期限の短いオーダー(オーダーB)より、筆者が先に出した残り期間の長いオーダー(オーダーA)の方が優先順位が高い」ようです。

ということで、この問題の作意解は「多分オーダーA(の方が優先順位が高い)」となります。元々こういう仕様だったのに誤解されていたのか、どこかのアップデートで仕様が変更されたのかは不明です。

ということで、有効期限を短くすることで既存オーダーと同じ価格の最優先オーダーを発行するという戦略は、少なくとも現在はできないと思われます。このような場合は素直に価格で対抗するのが間違い無いでしょう。ただ、有効期限を極端に短くすることで限定商法的な効果を発生させるという戦略は有効かも知れません。まぁ、オーダーの残り期限まで見てる人はほとんどいないような気がしますけどね。


・仕様の理解不足なオーダー2:範囲指定の穴を突かれているオーダー

話は変わって2パターン目、オーダーの範囲指定に関する話で、したがって購入オーダー限定の話です。先ほど言った通り、初心者の人にはほとんど関係ありません。

購入オーダーの範囲指定はオーダーを発行したステーションからのジャンプ数で指定します。ということは、オーダー発行ステーションと現在いるステーションとの間のジャンプ数が購入オーダーに記載されているジャンプ数以内であればどのステーションやストラクチャでも対応して売却ができる、と普通は考えるはずです。実際筆者もそう考えていました。

ここでガイド本編で説明した、初心者の正しい商品売却の方法についての説明を思い出して下さい(忘れてしまった人はもう一度読んで下さいね)。購入オーダーの範囲指定内に自分がいるかどうかの確認方法の話ではこの辺の説明は一切せず、ただ「購入オーダーの背景の色を確認して下さい」としか書いていません。その方が判別方法としては直感的で分かりやすくて確実だ、という理由もありますが、重要な理由がもう一つあります。購入オーダーの有効範囲だと思われるのに売却対象範囲内にならない場合が結構あるのです。

筆者は理由があって、ある商品の購入オーダーを(商業地やNPCステーションではない)某ストラクチャから出しています。この商品の購入市場には近隣ステーションに競合プレイヤーがいて、筆者がオーダーを出しているストラクチャのある星系が含まれる範囲を指定して購入オーダーを出しています。この状況下で競合プレイヤーのオーダーの方が筆者のオーダーより提示価格が高い場合、筆者の方は該当商品を全く購入できないはずです。しかし、実際にはある程度の数は購入できているという状態でした。

長い間理由が理解できませんでしたが、「(NPCステーションでない)ストラクチャから購入オーダーを確認すると、ジャンプ数的には範囲内であるはずの購入オーダーの背景が黒のままなことがある」ということを思い出して理解しました。どうやら「購入オーダーで範囲指定をしても、オーダー発行場所以外の(NPCステーションでない)ストラクチャは対象範囲から除外される」という仕様のようです。今いるストラクチャがオーダーの対象範囲から除外されているのであれば、購入オーダーの背景が(対象範囲街であることを示す)黒のままなのは当然な話ですし、筆者がオーダーを出しているストラクチャが競合オーダーの対象範囲外なのであれば、筆者のオーダーに対応した売却が発生するのも納得できます。

もし前述の確認方法の説明の際にオーダー発行位置とジャンプ数から確認するという説明をすると、今話した仕様の説明も併せてする必要が出てきます。ただでさえ若干分かりにくい手順に加えてさらに分かりにくい例外の説明をしても(NPCステーションとストラクチャの違いが理解できているかも分からない)初心者の人には理解してもらえないでしょうし、それよりもっと直感的で確実な判別方法が用意されているのでそちらだけ説明すれば十分、というのがこの辺の話を省略した理由です。

いつからこういう仕様なのか、なぜこういう仕様になっているのかは分かりません。おそらくオーダー発行者が入港できないストラクチャで売却する嫌がらせをできないようにするためだと推測していますが、特に確認はしていません。それにしても、ハイセクやローセクならともかく、ヌルセクで領有権を確立してる人たちにとってこの仕様は微妙に邪魔なんじゃないかと思うのですが、関係者の方々がどう思っているのか気になります(もしかしたらどこかの設定で範囲内に入るように設定できるのかも知れませんけど)。

このパターンのオーダーの注意点としては、「購入オーダーで範囲指定をしても、範囲内にあるストラクチャは対象外になる(ことがある)から注意しましょう」ということですね。まぁ、実際に該当する対抗(できていない)オーダーを出されていながら気づかずに値付け合戦をしていた筆者も、かなりマヌケではありますけどね。

ちなみに、本記事には本仕様を知らなければ不自然に思うはずの部分がもう1箇所あります。既に気付いて納得された方もいるかと思いますが、そうでない方はもう一度探しながら読み返していただくと、ちょっとした暇つぶしになるかも知れません。なお、見つけられなくても実害はないのでご安心下さい。



さて、ダメなオーダーの出し方に関して色々書いてみましたが、いかがだったでしょうか。マーケットにオーダーを出す際に引っかかりやすいポイントは結構多いということがお分かり頂けたかと思います。念のため書いておきますが、以上のパターンは全て筆者が実際に見ているパターンです。

なお、今回の記事は、すでに(日本語の)攻略wikiなどに載っている部分については最小限の説明に留め、詳細は自習して下さいというスタンスをとっています。一方、仕様面の知識で不公平が発生するのは好ましくないと思っていますので、筆者の知る限り攻略wikiなどに載っていない仕様などについてはできるだけ盛り込むように努力しました。

他人のアラを探して晒したような内容になってしまいましたが、本記事が皆様のよりよいマーケット活動の一助になれば幸いです。