2021年2月28日日曜日

いぶおんらいんむかしばなし

桃太郎


むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました



おじいさんはジタへカミカゼに 


おばあさんはタマへキャンプに行きました。


おばあさんがタマでキャンプしていると、


ドンブラコ、ドンブラコと、船がオートパイロットしてきました。


「おや、これは良いキルメールになるわね」


おばあさんは躊躇せずに船を撃ち落とし、カプセルにしました。


そして、おばあさんがカプセルを食べようとロックオンしてスクラムをかけると相手から個人チャットが飛んできました。

「インプラント高いから撃たないで」


おばあさんは大喜びで撃ち落としました。


めでたし めでたし♪



浦島太郎



むかしむかし、カルダリに、心優しい浦島太郎っぽいカプセラがいました。





浦島っぽいのがウエダマを通りかかると、





CODE.たちが大きなカロンをバンプ(船で体当たり)していました。

カロンに近づいてみると、CODE.たちがタロスでカロンを撃ち始めます。



「おやおや、かわいそうに」


カロンはあっという間にカプセルになりました。
浦島っぽいのはすかさず

カロンの残骸からアイテムを拾いワープアウトしました



めでたし めでたし♪

コラム:ちょっと変わった艦船デザインの話

 EVE Onlineは多種多様な船があることでも有名だ。ざっと300以上。中には色違いなだけだったり、細部がちょっと変わっただけだったりするものもあるが、どれも非常に特徴的で、かっこよかったり、ダサかったりする。これについてはどのカプセラも、自分の乗っている船は超かっこよく見えて、他の国の人が乗っている船は最高ダサく見えるのでそこはあえて触れない。あとカルダリ艦の昔のデザインの話もダメだ。ただでさえImperiumは世界中と敵対しているのだ。これ以上敵が増えてはかなわない。それどころか内紛の可能性すらある。そのため今回は、個別の艦船の特徴を取り上げて見ていこうと思うわけだ。

全ての部品には役割がある。そう自分に言い聞かせてから先に進もう。


さて、まずは基本から押さえておこう。4大国家の船をざっと眺めれば、それぞれが国ごとの特性をもとにデザインされていることがはっきりわかる。共通する特徴を押さえておくことで、ちょっと変わった艦船のデザインが際立つのだ。

アマー:金色(貴族的)。美しい模様。半面を覆う装甲と黒い内部構造。

カルダリ:灰色で質実剛健。シンプルな直線。

ガレンテ:緑青でシミック。生体のような曲線。

ミンマター:古き良き鉄錆の茶。何かを組み合わせている系。

他にも「アーマー防御の艦船は突起物が少なく、装甲でダメージを受ける形」「シールド防御の船はあちこち剥き出しだったり、突起物がいっぱい」というものもある。それぞれの防御の特性がよく出ている形だ。そして(このあたりからだいぶ怪しくなってくるが)センサーの違いというものがある。

ミンマター艦のこの部分が何かわかるだろうか?


ソーラーパネル?キャパシタの存在が疑問視されるミンマター艦は原子力(核分裂炉)で動いている。まさか太陽光をあてにはしまい。帆(Sail)だろうか?CCPの人からしてこう言うのだから帆っぽいデザインでつけてると言われたらそれまでなのだが、これの一番有力な役割は「光学センサー」である。同様にカルダリ艦に多くみられる以下の部品は「重力センサー」である・・・と思われている。


アマー艦にもよくついているから「電波センサー」も同じように艦船の外部に出す必要があるのか?まあこれについてはミンマター艦にもついているし、なんとも言えない部分だ。ターゲッティングに関する何かの役割を担っているのだろう。ガレンテ艦にはほとんどついておらず、探知技術の差は想像が膨らむ部分である。

ではこれは何なのだ?


上段が左からカタリスト、アルゴス。下段は左からドラグーン、そして特別版フリゲートのエシュロン。一目見るとわかる。人類にはおなじみ、レーダーこと電波探知機である。ぐるぐるとよく回る電探がついている艦船はこの4種のみだ。探査艦なのか?といえばそうではなく、特殊なボーナスがあるでもなく、電波センサーという共通点すらない。形すら統一されていない、これは何のためのものなのだろうか?面白いのはTech 2になると、ドラグーン型のポンティフェックス、アルゴス型のメイガスは回るところが増える。


カタリスト型のエリスに至っては、電探ですらなくなる。

探照灯だ。しかも回転ではなく、首振りになる。これが最新型の対ミンマターECMである。


装甲、センサー、動力炉。推進装置に攻撃システム。デザインは多々あれどそれらは特徴として表れている。そう信じるほど、国を跨いだ妙な共通点に幻惑されてしまう。


少し視点を変えよう。ミンマターにはバーストというフリゲートがある。探査型のフリゲートだ。誰もが一目見て思う「なんでこいつの先端は曲がった角材で繋がれているんだ。面白いデザインだな」。こいつの本当に面白い部分はそこではない。その折れ曲がった部分の下にある、ここだ。



この艦とTech 2のスカルペル(外科用メス)は、宇宙船にあるまじき「だらしなく垂れ下がったケーブル状の物体」を有する稀有な艦船である。構造上は十分に内蔵できる部分であるし、百歩譲ってもせめて構造に這わせるべきだろう。有り物のツギハギで飛んでいると揶揄され、歴史上それがまごうことなき真実であるミンマター艦の、もっともミンマター艦らしいところが出ているのがこのバースト型である。同じようなケーブル状の構造はOREのベンチャー型にも見ることができるが、こちらは採掘プラットフォームと本体を繋いでいるし、産業機械らしい風情が漂っている。



さて最後は、歴史と文化に絡む部分で面白い艦船に触れてみよう。船は一気に大型になり、アマーの大型艦載機母艦、イーオンの話だ。見てこれほど妙なデザインの船は他に無い。しかしそれには理由がある。このイーオンは元々アマーの移民船を基にしているのだ。非常に多くの人々と荷物を載せ、新天地を目指す船。アマーのデザインのすばらしさを信じたい人々は声高く叫ぶ。「イーオンは移民船を改造して作られた。移民船を半分削り、そこに艦載機プラットフォームやブリッジなどの戦闘機構を取り付けたのだ。」と。文化的にも非常に意義のある話だ・・・しかしこれには嘘がある。残念ながらイーオンの”移民船”部分は、左右対称ではないのだ。


これは前だけでなく、後ろもそうである。最初から歪んだ造形だった?アマーに限ってそれは無い。装甲版部分だけ新調したと考えるのもまた中途半端だ。そもそも移民船が、イーオンが最初からこの形だった(寄せ集めの造形)という可能性は非常に高い・・・のだが、アマーの人々はこれに納得しないだろう。浄化の炎を避ける道は、実はちゃんとある。イーオンの元となった移民船の姿が、実は双胴だったという線である。


アバドンっぽくもあるし、ビストワ―っぽくもある。残り半分は移民先で資材として使われたと考えたら、まあ納得のいく範囲なのではなかろうか?アマーの人々はこの説を心の支えにしてこれからも頑張ってほしいものである。


とまあ、いくつか触れたが、艦船のデザインは細部で見ても非常に面白い。中には仕様変更によってトマソン化した部品・・・などというものもある。これは機会があればまた触れていこう。

2021年2月20日土曜日

翻訳記事: ジタ4-4貿易ハブ(Jita 4-4 trading hub)

 

(原文:EVE Travel : Jita 4-4 trading hub


ジタ4-4貿易ハブ複合施設の全体像

 私が生まれ育ったのは、最寄りの主要都市まで数時間はかかるような離れた場所だった。そこはガレンテ・プライムの主要な自然保護区の反対側だった。私の父は、なるべく軌道シャトルではなく、陸路を使うよう心掛けていたため、街に出掛けるときはいつも保護区を通る舗装された道路の上を走っていた。父は根っからのテクノロジー嫌いなのだが、こうした皮肉は私も色濃く受け継いでいる(訳注:ガレンテ人はテクノロジーに強い関心を寄せる進歩的な人間が多いことで知られる)。街に出掛ける機会は年に数回ほどしかなかったが、正面の窓を眺めているときに見た光景は、今でも忘れがたい記憶として残っている。保護区のなだらかな平原の先にある地平線から、次第に姿を現してきたのは、人を惹きつけてやまない輝きを放つ、モダンな完全環境都市ガレンテ、そしてそこに住まうモダンなガレンテ人の生活だった。それらが保護区の緩やかな緑の丘の向こうに、ゆっくりと立ち現れてくるのだ。その光景は、私の少年時代を通して忘れがたい記憶として今も残っている。多分、父が気に入った以上に私はあの光景に魅了されたのだと思う。あの光景にまつわる思い出は色々とあるが、その思い出は必ず、贅沢な時間や、楽しかったこと、そして冒険の記憶に満ちていた。

 

ジタ記念碑の奥に見えるのがステーションの実際の姿

 こうした光景は、最近でこそあまり思い出さなくなっていたが、最近改築されたばかりのジタ4-4カルダリ海軍組み立て工場(Jita 4-4 Caldari Navy Assembly Plant)の近くにワープアウトしたとき、嫌が応にもあの時のことを思い出すことになった。もちろんジタ4-4(と慣例的に呼ばれているが、同じ衛星を周回するもう片方のステーションの存在は忘れられやすい)の悪名は私たちのよく知るところであり、今更ここがNew Edenで最大の貿易ハブであると説明する必要もないだろう。ここを行き交うISK、取り引きの数、輸出入の総量、手に入る希少アイテムの豊富さ、その他あらゆる尺度で比べても、ジタ4-4は最大手に君臨している。その市場規模はあまりに群を抜いてるために、エコノミストが地域ごとの経済を分析する際は、しばしばザ・フォージ(The Forge)を除外することで他のリージョンの経済活動を詳細に見ることがあるほどだ。控えめに言えば、ジタ4-4はNew Edenの経済の心臓部にあたるというわけだ。

 

ステーションの中央都市景観

 ジタが現在の姿へと発展したことは、決して当たり前ではなかったが、人は得てしてそのことを忘れやすい。だが、ジタが経済ハブとして支配的な位置を占めるようになったのは、必然ではなかった。黎明期の頃、コンコードはそれぞれの地域を結ぶハイウェイゲートの交通網を設立したが、その交通網は多くの人が知っての通り、ユーライ(Yulai)に通じる道になっていた。こうしてカプセラの歴史上、最初の中心的貿易ハブとしてユーライというシステムは成長した。しかし、交通網の撤去がYC106年に始まり翌年を通して撤去作業が完了すると、ユーライの市場は次第に中心的役割を失うことになった。ジタは、それ自体いくつものリージョンに近接している場所だが、これはトレーダーにとって、他の地域の主要な市場と価格を比較しやすいというメリットをもたらした。また当時は、ミッションを提供する有名なエージェントも常駐していた。ジタは地理的な条件に恵まれた地域に位置していたため、すぐさま頭角を現して経済の中心地になり、多くの人が言うように、後は歴史の知る通りである。こうしてジタ4-4は事実上の貿易ハブへと成長し、あらゆる行商人、詐欺師、そして(ジタを語る上で忘れられやすい)真っ当なトレーダーが集結する地となった。

 

背景に都市景観が見える、ステーションのとある倉庫区画

 ジタはNew Edenの経済の心臓部として現在の地位を確かなものにしているからこそ、拡大する経済活動を支えるためにはジタ4-4のステーションを大幅に拡張する必要があった。しかし、恐らくその機会は長いこと後手に回されてきた。最近、ステーションのメインマーケットの階を散策してきたのだが、その混雑具合と言ったら驚くばかりだった。床には所狭しと商品が敷き詰められ、歩く隙間もなかった。商売品はトレーダーが見つけられるなら良しとばかりに押し込められており、それ以外にはエアダクトがあるか、あるいは野ざらし同然で投げ売りされていた。倉庫には大量の輸入品が溢れかえっていた。あるトレーダーから聞いた話だが、ステーションの倉庫を正規に使うなら、順番待ちのリストはその当時で10年近く先まで予約でぎっしり埋まっているとのことだった。

 

別の角度から望むステーションの中央平地。アトリウムのような覆いの上に、花火が上がっている

 何か手を打たなければならないことは明らかだった。長年に渡るさまざまなメガコーポからの嘆願を受け、また経済上のメリットも大きいことから、ついにカルダリ海軍の官僚は重い腰を上げてステーションの拡張工事を承認した。この拡張工事には、現代の貿易ハブとしての需要に応えて、衛星施設の建造と軌道建造物の増築を伴った。New Edenで唯一の、現代的な貿易ハブの誕生である。そしてその成果は素晴らしいものだった。

 

ステーション後方にある別の倉庫区画。ジタ恒星の直射光に晒されている。

 話は冒頭に戻るが、ワープ航法を抜け出してジタ4-4のステーション付近に到着したとき、一瞬にして心は少年時代に引き戻され、地平線の彼方からガレンテの街並みが姿を現してきたときの光景を私は思い出した。真っ暗な大洋から、華やかな輝きを放つ大都市の姿が立ち現れてきたのだ。しかしカルダリの建造物を見てガレンテの街並みを思い出してしまうのも、無理からぬことだった。何せカルダリ海軍の設計者は、モダンな惑星ベースの大都市のあるべき姿として十分な威厳を発揮するよう、この大都会を設計したのだから(訳注:カルダリとガレンテの両国は歴史的に激しく対立を繰り返しており、カルダリのアイデンティティはガレンテを否定することにあり、ガレンテのアイデンティティはカルダリを否定することにあると言っても過言ではない。両国の思い描く理想的な都市設計に何かしらの共通点があるというのは、非常に驚くべきことである)。新しく拡張されたステーションは、広い基礎フレームの平面上に鎮座するように位置していた。その平面から伸びているのは、取り引きを行う上で欠くことのできない倉庫や収容施設のスペースばかりではなかった。絢爛豪華な高層タワーがいくつも並立し、中は全て人が住める居住区になっている。そしてそれらのタワーを代表するように、ステーションの正面には真に巨大なセントラルタワーがそびえ立っていた。それはまるで巨大母艦の船首として機能するのではないかと思わせた。セントラルタワーは、巨大なステーションを出入りする船舶をほとんど全て眺められる位置にあった。だが、セントラルタワーから見渡せるのは、全てではなかった。船の出入り口は文字通りあらゆる位置に設けられており、こんなところにもあるのかと驚くほどだ。また、あらゆる種類のホログラフィック看板が、一寸の隙間もないほどにステーションを埋め尽くしている。そこにはカプセラが望み得るあらゆるものについて、広告や最新情報が打ち出されていた。

 

補助施設ディープコア採掘のプラットフォームの様子。衛星の地表には居住コロニーが広がり、両者をスペーステザーが接続している。

 全体的なデザインが持つ全き荘厳さや、圧倒的な……まあ、資本主義的な凄さに目を向けていると、そのデザインにはいくつかの他の要素があることに気付く。迫り来るようなセントラルタワーの後方、巨大な中央の平地の街並みの上にかぶさるように、アトリウムがそびえ立っているが、縮尺を無視して見れば、それは歩行者天国のショッピングモールにしか見えなかった。そのスケールを考えれば、驚きの光景だ。アトリウムの下では、巨大なセントラルタワーから伸びた橋が互いに交差しており、ステーションの上方に行けるようになっていた。小さな光の断片が橋に沿って行き交い、深い谷を越えていく様は、まさしくそこに何千人という人々が実際に動いていることを意味しているが、それでも私の目には、ある巨大なショッピングモールを見ているみたいだという印象を抱かせた。

 

ジタ4-4近くの他の主要な補助建造物

 こうした印象は、近くの衛星施設や補助建造物についても全く同じだった。今はステーションの裏側に隠れて見えないが、そこには現在もジタ記念碑の跡地がある。跡地は警告によって囲まれているが、今は警告に加えてスポットライトがジタ記念碑を照らすようになっている(訳注:ジタ記念碑は、起業家の故Ruevo Aramが主催したなぞなぞコンテストの勝者を祝して建造された記念碑だが、YC113に暴徒化したカプセラたちによって破壊された歴史がある)。カプセラたちの抗議から得た教訓をコンコードは今もなお忘れていないのだ。面白いことに、ステーションから衛星の表面に向かっては、小さな構造物の集合が伸びていた。ステーションの中心部の巨大さに圧倒されていなければ、こうした小さな構造物の中にはそれ自体非常に興味深いものも見られた。ステーションの連なりはメインステーションから始まってカーブを描くように点在し、ディープコア採掘(Deep Core Mining)が支援するプラットフォームで終わっていた。ディープコア採掘のプラットフォームは、そのステーションの名付け親であるジタ4-4衛星の地表と接続するスペーステザーのハブとして機能している。ジタ4-4衛星の地表には、居住コロニーが繁栄していた。その間には二台の車両が競い合うように地表とディープコア採掘のプラットフォームを往復しているが、一台が来るともう一台は反対側にいるという具合に二台はすれ違い続けていた。

 

ステーション正面の巨大な壮観には時折花火が上がる

 しばらく私はステーションの外観とその周辺を眺めていたが、たっぷり時間を費やして景色を堪能した後、ようやくタワー管制室に船のドッキング要請を申請した。愛車の「Professor Science」はすぐに入港を許され、ステーションの奥深くに収まった。しかし中に入ってもなお、ステーションがどれだけ巨大であるかひしひしと感じられた。ドッキングプラットフォームを見ると相当遠くまで続いており、まるで圧倒されるためだけに圧倒されているのではないかと思わせるほど、ステーションがいかに巨大であるか物語っていた。こうした(私にとって)広大な都市を調査する際に自分がどういう方法を取ってきたかはさておき(それでも、今振り返ってみると、どう考えても中途半端な調べ方でした)、私は果てしなく続くように見えるその地を探検した日々を思い出していた。そして少年時代に見た大都市と同じように、改修されたジタ4-4を奥深くまで探索しようと踏み出せば、そこには贅沢な時間や、楽しいこと、そして冒険が待っているという確信があった。


翻訳:渋丸

 

2021年2月10日水曜日

出張!ONCBN従軍記 #13 キャンプするものはキャンプされる

 Siberian SquadがImperiumに参加!え、今?

勝ち馬に乗るという感じでもなく、いったいどういうやり取りがあってこちらについたんだ・・・。Siberian Squadは元々北部の雄、Guardian Of The GalaxyことGOTGの一員で、Legacy陣営とPanfam・FRT陣営(今思えばこれがPAPIの元だ)に北部が焼き尽くされた後、Legacyの一員になっていた。Pandafamにつきたくない気持ちもわかるが、現状Imperiumに来てもはたして勝てるのか、乞うご期待といったところである。

戦力差は、いまだに埋まらない。それを実感したのはいよいよ包囲網が狭まるデルヴ・リージョン内でのエントーシス戦のときだ。ムニンやイーグル、複数の強襲型巡洋艦艦隊が組織され、久々に大きな戦闘になるかと思われた・・・のだが、出番がいつまでたっても来ない。タイタン前でのんびりと待機している状態。これは経験上、勝っているときではない。押されて押されてどうしようもなくなっているときだ。出ても勝てないのである。それでも長い待機時間を経て、艦隊は戦場となる星系の1つへとジャンプした。


逃げろ!!

重要なエントーシス戦ではあるが、艦船を失ってまで殴り合うつもりはないようだった。そもそも敵艦隊の方が数が多い。というかこちら1艦隊に対して2~3艦隊いる。消極的に敵に仕掛けては、エントーシス艦やその他を吹っ飛ばしては離脱する。他の味方艦隊はどこに行ったのだろう。もしかして私たち、囮?何度かそのようなやり取りを繰り返して、事件は起こった。

艦隊がワープアウトする。その先にあるのは味方のライタルで、一息つけるかなといったところだった。本来は。そこにワープアウトして来たのは敵のセイバー級ワープ妨害型駆逐艦だ。艦隊戦のセオリーではありえないほどに無策に、艦隊はこれを撃った。

簡単に解説すると、対象をターゲットした段階でテザリングが切れる(無敵状態ではなくなる)。さらに攻撃をすれば、武器使用タイマーが動いて60秒ドックインやスターゲートの使用ができなくなる。そのため、やるのであればバブルの展開とその後追撃してくる艦隊を見越して移動しながらセイバーを片付け、ヒットアンドアウェイと行くべきなのである。あるいは、まったくターゲットもせず、相手を撃ちもせず、テザリング状態を維持して相手を無視するのがよい(これは後から述べるような状況になり悪手となりかねないが)。さて、今回は特に指示が出ていなかったが艦隊司令官は「消極的なテザリング維持」を選択していた。しかし、艦隊はこれを撃ってしまったのだ。


助けてぇ!

正面から殴り合えば被害甚大、しかし殴り合わなければ撃った艦は死ぬ。というか、この状況でFCもテザリングが外れていた・・・何をやってるんだ。

総崩れになった艦隊に、艦隊司令官から「ドックインせよ」の指示が飛ぶ。慌てて全員がドックインするものの、人数のチェックでこの時点でおよそ3割の艦船が戻らないという状況が明らかになる。


エントーシス戦も負けに近づき、艦隊はドックインしたまま戦闘の終わりを待つことになった。そしてI-HUBが建て替えられたあと、出港した艦隊を待っていたのは変わらずそこで待機している敵ムニン艦隊の姿だった。

こちらの艦隊に0kmまで接近したセイバーがバブルを展開する。振り切ることは難しく、排除しようとすればその瞬間戦闘開始だ。そしたら艦隊は壊滅する。ならばインターディクションプローブのリロードタイミングで仕掛けよう、と艦隊司令官は艦隊を操り、あちこちに移動してバブルを無駄うちさせていく。しかし敵はさらにワープ妨害型巡洋艦を持ってきてキャパシタの限り永続するバブルへとこちらの艦隊を包み込んだ。そしてさらに一仕事終えた艦隊が合流し、周辺の敵艦隊は3個となった。戦力差はおよそ5:1であり、逃げる方法はまったく浮かばなかった。


他に戦略目標があれば艦隊は動きもしよう。しかし全てが終わった後の余興であり、艦船を落とすことに餓えた相手が早々に引き上げるはずもなかった。その後、艦隊司令官の操作ミスでテザリングを飛び出した艦隊がまた少々の被害を出したのを最後に、艦隊はライタル内に引きこもり、敵の撤退待ちとなったのであった。

戦闘がしたかった。こっちが完全に放置に入ったことを悟った敵艦隊は去ったが、実際のところそれを約1カ月の間ずっと続けているのがM2-XFEのヘルキャンプである。ほんの数時間でこれほどとなれば、閉じ込められている人の苦悩は想像を絶するものがある。

そろそろ解放してあげて、終戦しようぜ・・・そんな弱気な感想が出てくるほど、心にダメージを受けた艦隊なのであった。

2021年2月8日月曜日

出張!ONCBN従軍記 #12 恐怖の瞬間!出を間違ったタイタン

何度でも何度でも言うが、現在敵性連合軍のステージング星系とGoonswarmの本拠地星系は隣り合っている。それぞれT5ZI-Sと1DQ-Aだ。スターゲートを挟んで両側にキープスター級超大型シタデルがあるし、両側はそれぞれの艦隊で常に警戒されている。まぁ、ファイトが欲しい人々にとっては最高のちょっかいポイントなのであり、今日もまたPAPI側の小規模艦隊が1DQ-Aに侵入して暴れまわっていた。

すぐに帰っていくようなら面倒なので有志まかせにするのだが、どうにもウロチョロしそうな気配を感じたのか、防衛用の艦隊が立ち上がった。ジャックドー艦隊だ。ゲート前で相手艦隊に1発かますことに成功したジャックドー艦隊はあっさり敵を追い払う。しかし艦隊司令官はここで終わりにするつもりはないようで、艦種切り替えの指示が出る。ジャックドーから要撃型フリゲートのエリーズ艦隊へ。つまり今度はこちらが襲いに行く番だということだ。前に記事を載せたように、エリーズに乗り換えた艦隊メンバーはキープスターにドックインしたまま、静かに出撃の時を待った。

ほどなくして艦隊司令官の「出港」指示が飛ぶ。艦隊メンバーは一斉に出港し、艦隊司令官の操作でT5ZI-Sへのスターゲートへとフリートワープした。問題のシーンはここからだ。一瞬でゲートに到達するはずのエリーズ艦隊はフワリとした動きでゆっくりとワープに入った。これは編成上ありえない。なんじゃこれは?フリートワープは「最もワープ速度が遅い船」に合わせて行われるので、これはよほどの大型艦・・・とあたりを見渡す余裕までもある。ぐりぐり動かして驚いた。エリーズ艦隊と一緒に出港しワープしていたのは、カルダリタイタンのリヴァイアサンだったのだ。


(あまりのことに画像は残っていない)


しかも運が悪いことに、T5ZI-Sのスターゲートは味方の大型の設置型ワープ妨害フィールド・・・大型バブルで固められていた。だからこそのエリーズだったのだが・・・結果、エリーズは範囲型ワープ妨害無効化の能力でゲートに到達したが、リヴァイアサンは手前のバブルに見事にひっかかった。


慌てて回頭を始めるリヴァイアサン。当たり前だが、スターゲートのこちら側に敵性の偵察艦が遮蔽していないと考える人は誰もいなかった。敵は即座に艦隊を編成し、襲ってくるだろう!艦隊司令官から「タイタンが引っかかった大型バブルを排除せよ」との指示が下り、エリーズはなけなしの火力で大型バブルの排除に乗り出す。軍事力補強艦にスクランブルがかかり、毒づきながらも大型バブルのシールド・・・アーマー・・・構造HPを削りきるか、というところでT5ZI-Sのスターゲートに大量のジャンプアウト反応が現れた。当然のようにムニンを中心とした打撃戦隊。ガチガチのガチである。大量の敵アイコンが現れると共にバブルが破壊され、タイタンが自由になる。艦隊司令官からは「敵のディクター(ワープ妨害型駆逐艦)を排除せよ!!」という指示が飛ぶ。

結果的に運はGoonに味方したようだ。わずか数分で大量の強襲型巡洋艦戦隊を編成した敵はさすがだったが、ワープ妨害型駆逐艦が少ないか有効な位置にいなかったか、あるいは有能な味方によって一瞬で排除された。オーバービューをザザッとチェックしても近くにディクターいないよ!!?艦隊司令官も同じ結論に達したのか、一瞬で「全機離脱」を指示。敵艦隊はすでにフリーファイア態勢に移行しており、あちこちからターゲットが飛んでくる。「タイタンを撃つなら俺を撃てよ!」と身をもって盾になった数名のメンバー以外は離脱に成功し、タイタンもジャンプアウトして脱出した。


お間抜けなリヴァイアサンめ・・・。

艦隊司令官は撃沈されたメンバーに含まれており、集合した艦隊はガタガタだった。もはやどこかを襲いに行くような気分でもなくなり、艦隊はここで解散と相成ったわけである。


リヴァイアサンが脱出できたから笑い話で済ませられるものの、捕獲されていたらおそらく瞬間的に大艦隊戦へと発展していたことは間違いない。まさに「クリックミスによって大艦隊戦が勃発」のアサカイ戦役再びの恐怖。起きていたら、両側が湯水のように艦隊をつぎ込み、貴重な主力艦をすりつぶし合う結果になっただろう。そうならなかったのは幸いだが・・・どうにも不完全燃焼で終わった艦隊を見ていると、かすかに「逃げ遅れていた方が面白かったかもな」と思ってしまうのであった。

2021年2月6日土曜日

翻訳記事: Space Oddity(スペース・オディティ)

 

(原文:https://evetravel.wordpress.com/2016/02/13/space-oddity/)

 

トム少佐のシャトルはシステムの辺境を彷徨っていた

100光年を1時間足らずで移動できる時代になったけれど、その昔、宇宙旅行というのは今よりずっと時間のかかる上に、慎重に進めなければならない事業だったことを強く思い起こすことがある。その時代の宇宙飛行士といえば、食生活をプロテイン錠剤に頼り、急な減圧に備えて常にヘルメットを装着しなければならなかった(訳注:デイヴィッド・ボウイの楽曲「Space Oddity(スペース・オディティ)」には、トム少佐という宇宙飛行士がプロテイン錠剤を飲み、ヘルメットを被る様子が描かれている)。ある意味、その時代の宇宙旅行は今よりもっと優雅だったとも言える。宇宙のどこに到達するかは問題ではなく、また到達にどれだけ時間が掛かるかも関係なかった。だが、我々の祖先が古郷との繋がりを絶たれた頃に比べると、私たちの見上げる星々はずいぶん様子が変わってしまった。今や、宇宙旅行は混乱に近い忙しなさで入り乱れている。私たちはステーションからステーションへと急ぎ、荷物を積み込んでは、積み降ろし、必要ならそれも爆破し、ただただ同じ行程を繰り返している。だがひょっとすると、私は必要以上に色眼鏡でもって過去を振り返っては、かの時代を宇宙旅行の黄金時代のように思っているだけと言えるかもしれない。

 

Scientiaがシャトルの周りを飛行する様子

 別件でワームホールの調査を進めていたとき、クラスタに面白いものが出現したから今ならちょっと出掛けるだけでお目にかかれるという知らせが入った。スペース・オディティのようなものが現れたのだ。見たところ、動きは非常にゆっくりしているとのことだった。その何者かが姿を眩ます前に現場へ駆けつけなくてはという焦りを感じながら、New Edenの見知った場所へと出られるワームホールを特定すると、私はすぐさまFountain(訳注:New Edenの西部に位置するリージョン)を目指して出発した。情報によれば、その場所に今ならいるとのことだ。スキャンをかけると、小さいが妙なサイトがすぐに見つかった。だが悲しいことに、当初の探索用フィットのTengu(訳注:Caldari国の戦略的巡洋艦。カスタマイズの自由度が高く、探索用の装備とも相性が良い wiki)と、これに加えて各種インプラント、ファクション品のスキャンプローブ、スキャニングスキルも最大まで取得済みなだけでは、具体的な地点にワープできるほど十分な精度でサイトを特定することができなかった。実際、愛車のScientiaは主に「Scan Rangefinding ArrayⅡ」(訳注:スキャン強度を増加させるモジュール)を追加するなど、いくらか装備を変更しなくてはならなかったが、お陰でようやく例のサイトへ直接ワープすることができた。ワープ航法から抜け出すと、Auraはトム少佐のシャトルについて話し始めた。彼女がこの手のものについて話すとき、期待外れであることがなかった。

 


この奇妙なシャトルはゆっくりとシステムを横断していき、あらかじめ決められた航路をなぞって行くようですが、どこから来たのか詳細は不明です。シャトルの設計にはいくつか現在の船舶との類似性が確認できますが、類似する既存の船舶より数世紀も昔に建造されたようです。

 

スキャンの結果、このシャトルには一人用の居住空間があり、過去に搭乗員がいたようですが、現在は空席となっています。かつてこのコックピットに座るパイロットがいたという記憶の中を、ただ静かに航行していくようです。

 

シャトルはガス雲の中でぽつねんとしていた

きっとこの奇妙なシャトルに近付くためには、迷路のようなものをくぐり抜ける手続きが必要になるんだろうと思っていた。だがそこで見つけたのは迷路ではなく、一隻のシャトルだった。太陽風が吹く間だけ動ける、帆船のようにしか見えないシャトルが、淡く輝くガス雲の只中にあった。もちろん、この船がZephyr(訳注:特別版フリゲート艦 wiki)に似ている点は見過ごせないが、Auraの分析によるとこのブリキ製マシンはZephyrよりうんと古い設計らしい。シャトルは非常に変わった動きをしながら漂っていた。そのデザインは、不変であることと、星から星へと滑走する優雅さを物語るようだった。ただ、この宇宙船はひょっとすると自分の行くべき道を知っているのではと思わずにはいられなかった。たとえ行き先へ導く操縦手が居ても、居なくても、このシャトルは自分の望む道を知っているに違いない。しばらくすると、シャトルはD-Q04X(訳注:Fountainに属するシステムのひとつ)の辺境から明らかに離れ始め、New Edenの別の美しい星々へと旅立っていった。あのシャトルが次はどこへ行くのか、今の私にはさっぱり分からない。だが、できるだけ目の前に来たものに耳と目を凝らして、知り得ることを知ろうと思う。

 

暗がりの中、我々は孤独だった

いい加減、このままだと宇宙の藻屑になってしまいかねないので、そろそろ移動して、またあの遠大な調査に戻ることにした。Anoikisの調査ではずいぶん時間を無駄にしてしまったことを思うと(訳注:Anoikis銀河はワームホール空間のこと。筆者は当時、Anoikis銀河とNew Edenの関係を解明するプロジェクトに従事していた)、その時はむかっ腹を立てたくもなった。だがそうではなく、こうしてただ座り込んで星々の間に漂っているだけの時間を過ごせたことに感謝できるくらい、大人になるべきなのだろう。結局のところ、日夜延々とAnoikisを特定する作業には確かに何かしらの優雅な単純さがあったし、Anoikisに関して私自身にも変なこだわりがあることが分かった。今、私はクラスタを遠く離れて、ブリキ缶に座ってここから何が見えるか眺めている。トム少佐がシャトルから見上げた空と、そう違いはないのではないかと思う。トム少佐には一度も会った試しはないが、私と彼にはどこか似通ったところがあるのではないかと思わずにはいられなかった。私も彼も宇宙の暗がりを彷徨い、それぞれのやり方ではあるが、共通しているのは、私たちは共に「Starman」だった(訳注:「Starman(スターマン)」というデイヴィッド・ボウイの楽曲がある。歌詞の中でStarmanは、何かを届けたいと願いながらも、空の上で待ち続ける存在として描かれる)

 

(訳者よりコメント:今回の記事はデイヴィッド・ボウイの「Space Oddity(スペース・オディティ)」という楽曲の歌詞になぞらえたり、対比されてある箇所がいくつもあります。もしお時間がありましたら、上記楽曲の歌詞を参照されることをおすすめします。)

 

翻訳:渋丸