2019年9月25日水曜日

翻訳記事:チルドレン・オブ・ライト


Children of light 1

――宇宙は、時としてただただ不公平だ

 もしこの宇宙の片隅に私の肩書があるとすれば、「旅を生き甲斐にする者」と書かれているかもしれない。私は旅をするためなら、喜んで何時間もかかる道程を突き進むし、高い船やカプセルを危険に晒したりもする。むしろそれが楽しくもある。全ては旅の先にある何かを自分で目撃し、それについて書き残すことで、誰かがまた確認に行く必要がないようにするためだ。いつも観光地の下調べについては、プライドをかけて入念に行っている。私が見てきたものを読者と共有するだけでなく、その場所が一体どういう背景や意味を持つのかという包括的な情報を提供するためだ。私は旅をするためなら何も惜しまないと言っていいが、全てはある決定的な瞬間のためだと言える。長いワープが明け、その先にある景色が目に飛び込んできた瞬間、生まれて初めて見る景色と対面した瞬間の、あの興奮のためだ。その景色が何であるか、あらかじめ知っていることはそうそうない。たいていは全く未知の領域に突入することになるが、それが一層、その先の景色との対面の瞬間をスリルで満たしてくれる。こう書くと、まるで私の旅路には運が味方しているように聞こえるかもしれない。

 もちろん、そんなわけがない。一瞬自分がNew Edenにいること、そしてこの宇宙に根付く原理原則は、自分の味方からは程遠いということを忘れていただけだ。

 今日の話はIyen-Ourstaから始まる。ここはガレンテとカルダリの国境近くに位置する、静かなシステムだ。両者の国境沿いといえば、AlgogilleやLuminaireといった、より国境に近いシステムが有名なため、戦線においては攻めるにしろ守るにしろ忘れられがちな場所である。ここへは何度も通りかかったことがあるし、このシステムに存在するRoden ShipyardsがMegathronの艦隊を建造している様子を見るためだけに寄り道することもある。

 カプセラとしてまだ日が浅かったときのことだった、偶然にも「チルドレン・オブ・ライト」と呼ばれる報告を目にしたことがある。目撃情報はごくわずかだが、それらははっきりしていた。証言によると、彼らはゲートの起動時に、光の雲がゲートへと収束していくのを見たという。これに科学的な説明を試みるとするならば、光の正体はある種の条件下で発生したプラズマ漏れによる放電である可能性が高いと言えるだろう。ジャンプ中の船と周囲のプラズマが共鳴状態になることで、瞬間的に発生した放電現象ということだ。余談だが、この他にも非科学的な説明を試みる話はあったが、文字通り聞き流した。だが当時は私は果敢だったので、すぐにIyen-Ourstaを「行きたい場所リスト」のトップに書き留めた。当時はガレンテを拠点にしていたから、ホップ・ステップ・ジャンプで到着する程度の距離だった。

Children of light 2

 現地に到着したとき、正直に言って少しがっかりしたのを覚えている。ゲートはたしかに、ガレンテ建築らしい荘厳な造りではあったが、いわゆる「チルドレン」と呼ばれる光は見当たらなかった。ゲートから数キロ先には、小さなビーコンが鈍く点滅していた。ビーコンは規則正しく「チルドレン・オブ・ライト」と発信していたが、Auraは奇妙なほど静まり返っていた。いつものようなコメントは一切なかった。だが私は、すぐに失望感を振り払った。初めて全くの期待を裏切られたあの出来事に比べれば、こんなものは落胆の内に入らない(*Atioth、君のことを言ってるんだよ)、それに期待をバッサリ裏切られるのは、あれが最初で最後でもなかった。まあ代わりに、先ほどの話にもあったRoden Shipyardsを見物することができたので、完璧な無駄足というわけでもなかった。心の中に「今回の遠征はクソだった」としっかり書き留めて、朗らかに帰ることにした。

 あれから数えきれないほど、このシステムを通りかかった。ジャンプするときはいつも、今度こそオーバービューに未知のビーコンが見えてくるのではないかと、つい想像してしまった。そして実際に現れてきたものを見て、また落胆する。そんな調子だから、この逸話も世間に散らばる都市伝説の一つとして忘れることにした。足もないのに独り歩きする、昔話の亡霊に過ぎないと。

少なくとも私は、そう考えていた。

 数日前、Jon Tarantというパイロットから突然連絡が入った。そのとき私は、これとは関係のない研究プロジェクトのためにPure Blindを通りかかっているところだった。コーディネーターが一人ないし二人以上のときの常で、もう無限にも思われる書類作業をどうにか切り抜けようと必死のときだった。その聞き馴染みのない名前は、私の興味をそそることを話しはじめたのだ。Jonは最初に、チルドレン・オブ・ライトのことを聞いたことがあるかと尋ねた。またあの失望感が頭に蘇ってきて、思わず自分のことを冷めた目で笑い飛ばした。私は、聞いたことがあると答えた。すると彼は、自分はそれを目撃したことがあると言った。それだけでなく、その時の画像まで残っているという。それを聞いた瞬間、他のプロジェクトのことが頭から全て吹っ飛んだ。彼は興味をそそるだけでなく、私の注目を一身に集めたのだ。

 Children of Light 3

 すぐさま、その画像を見せてもらえないかと話した。彼は律儀にそれを見せてくれた。画像は最善の解像度とは言えないものだった。明らかに焦って撮影した代物だ。(訳注:原文ではこれが「on the fly」のときに撮影された画像だというジョークが挟まる。船が「on the fly(飛行中)」と、撮影者が「on the fly(急いで)」をかけている)私も最近、カメラドローンをアップグレードしたばかりだったので、その気持ちはよく分かった。だが眺め自体は。その画像の眺め自体は驚くべきものだった。ゲートは印象的な青い光に包まれていた。光の渦があらゆる方向に取り巻き、複雑な格子模様をつくりだしている。これがあの「Iyenの妖精」の名の由来だった。画像を見ただけだが、何て素晴らしい景色だろうと胸を打たれた。

 私は質問攻めにして、聞き出せることは一から十まで全て話してもらった。彼は思い出せることなら何でも喜んで話してくれた。問い詰めた結果、彼の乗っていた船(Taranis)、日時(YC115年3月10日)、近くに人がいたかどうかがわかった(ローカルに数名)。彼はローカルの人たちにも、チルドレンが見えたかどうかを尋ねたらしい。答えは全て、ノーだった。彼の数ジャンプ後ろには、Iyen-Ourstaを通過する予定の友人がいた。Jonはその友人にも、ゲートを通過するときに光が見えなかったかと訊いた。だが友人も、ゲートには何もなかったと答えた。彼はその画像をしまい込んだままずっと忘れていたのだが、このブログを訪れたときにふとその目撃情報を提供することを考えてくれたのだ。

 私はすぐさま、自分もIyen-Ourstaのゲートを通過してみようと飛び出した。だがそこには再び、ゲートの外の何もない空間が広がるだけだった。見えるのは何隻かのガレンテNPC船のみ。忌々しくピカピカと規則正しく点滅している。まるでこちらを馬鹿にしているようだ。何の光もない。何の格子もない。チルドレン・オブ・ライトは見えなかった。

 Children of Light 4

 今もなお、私はIyen-Ourstaの安全なステーションに停泊しながらこの記事を執筆している。そして間違いなく、この後しばらくここで粘って、Jonが見たという現象を自分も見られないか探すのだろう。こちらにはあらゆるアプローチを試す手段も決意もある。違う船を試したり、違う変数を試すことでチルドレンが発生しないかを検証するのだ。何せチルドレンは実在することがわかった。そしてそれが重要な鍵だった。そこに見たい景色がある、そのことを知るのが最も重要だ。今まで私は、誤った安心感に包まれて半ば寝ぼけて過ごしていた。隠された景色を見つけようと思えば、何でも見られると慢心していた。だが突如として、この宇宙は再びすっかり生まれ変わって見えた。私は他に何を見逃してきたのだろう? 私は他に、不可能だと決め込んでどんな景色を見ないできたのだろう? 人一人の目で見るものには限界があるということを、時として他者のもたらす新たな視点が気付かせてくれることがある。

つまるところ、宇宙は時としてただただ不公平だ。



*Atioth、君のことを言ってるんだよ
 旧地名はVak'Atioth。かの最強アマー帝国がジョビに喧嘩を売ってコテンパンに返り討ちにされ、後のミンマター蜂起に繋がったことで有名な地域。
 アマーは当時全盛期でジョビに対して負けるとは露にも思っていなかったため、その前後の心情の落差を観光地の期待の落差に重ね合わせた発言と思われる。



翻訳者:渋丸

2019年9月19日木曜日

Chaos eraは何をもたらしたのか?


はい、Blackout終了しました。喜んでいる人が多いですが、先生は悲しいです。

8月のMER関連の記事を書こうとした矢先にこの発表がされたことにより、いくつかの記事は見送る方向になりました。かーっ、悲しいね。

しかし、それはもったいないということでMERと絡めて本当にBlackoutは悪だったのか?という観点をお送りしたいと思います。

なお、内容のテーマ上不都合な話が生じる勢力の方がおられますが、公平性を期すため配慮をしません。

注意:この記事を見る前にこれらの記事をみておくことを推奨します。
翻訳記事:最近話題のBOTについてGSFのスタンス
翻訳記事:戦争の布石――Panfam、Tributeを去る
翻訳記事:ブラックアウト!カオス!7月の月間経済報告


MERでみるBlackout

※2019/AugのMERのグラフに現在の水準がどの位置かわかるように線を追加したもの。
MERの資料を順番にみて紐解いていこう。まず、生産と破壊活動についてだ。2016の秋と同じ水準の生産量、破壊活動についてもFCONの崩壊に繋がった南部戦争の時期と同水準、採掘量は去年の北部戦争、IWIのBANなどの時期と同水準である。これらの歴史的部分がどういうものなのか?ということについては機会があればそのうち語るが、注目すべきなのは、Blackout中の8月の環境はアルファクローン実装以前と同水準という点だ。

2016年は、EVEにとって大きな転機ともいえる年である。World War Beeもあり、ImperiumがDelveに移動したのもこの年だ。



※ EVE offlineより、PCUChartを2016年の5月あたりから参照したもの

BlackoutのせいでEVEから大幅に人口が減ったと主張している人々がいる。私はそれに凄い違和感を覚えていた。正しいデータはCCPしか入手できないものの、参考資料にはできるあらゆるデータがユーザーでも取得できるので、ユーザーが取得できる範囲で検証してみることにした。

そのうちの一つがEVE Offlineで公開されてるPCUだ。このデータからまず考えるべきなのは、ログインの減少はBlackoutが原因とは断定できないということだ。

しかし、Chaos eraはEVEを殺す変更だ!と主張する人々がいる。緩やかにログインが減少していっているのは事実だが、Chaos eraが始まった時期とログインの減少は一致しないため、この主張は些か見当違いといわざるえない。Chaos eraが「EVEの衰退を加速させるだろう」という主張であるならば同意できるわけだが、現状のデータからでは推測することは出来ても結果としては違うものしかでていない。

確定的なのは、現在のPCUがImperiumがDelveへ移住しはじめた時期と殆ど変わらないため、アルファクローン開始直前よりも人が10%ほど減少している という点だ。

もし、ここに自分が主張するならば「Invasionの実装時期から人が減少している」というのが正しいかな と考える。

これらを踏まえてMERに戻り、みていこう。
※ある時期を参考にするためにラインを追加したもの。


これは、ニューエデン内に存在するISKの総量を示すものにこれから解説することにとても重要だ。翻訳記事でも触れているように、今年の初めのISKが物凄いことになっているのがわかるだろう。そして、減少している付近では、大規模なBOTのBANなどが確認されている。

では、この4本の線の上昇し始めた付近で何があったのかを見ていこう。
まず、最初に2018年の11月。夏の戦争が終わり、PHらのDead coalitionへの攻撃などが下火になり、撤退しはじめた時期に合致している。この時期というのは、大きな勢力は協定などがあり、大規模な侵攻作戦などはなく、BOTの温床とされているレンターが活発であった。

4月のCSM騒動の後、色々なニュースを経て5月に戦争が始まるという情報がはいる。それらとは別にBOTに関連したニュースがあるのだが、幸いネタにした動画を身内用につくっていたので公開しよう


まぁ、このネタにされてる人はCSM落ちたんですけどね


話を戻そう。経済の動きは戦争やゲーム内の出来事に大きく関わるのだが、CCPの過去の開発サイクルやアップデートサイクルからすれば、インタビューで語ったように今年の初めが原因でChaos eraが始まったとされる話も開始時期からすれば違和感はない。

それと、BlackoutによってCCPが引き起こしたかったとされるISKの増加は結果的に抑えることは出来たので一連のChaos eraは成功しているといえる。それらをユーザーが受け入れるかどうかは別問題ではあるのだが。


PvPの機会を減らしたという主張

これらはよく国内外問わず散見された。面白いのは、これらの主張を述べる人のキルボに元々PvPをしていた形跡が殆どないことではあるのだが、これらの主張の数はそれなりにあったので検証してみる価値はあると判断し、調べてみた。

 ――が、正直それらの主張を証明できるようなデータは私の力では見つからなかった。是非ともこれらについて解説できる人はお願いしたい。

Blackoutの真価



 Blackout開始から一気にバウンティが減っている。これが意味することは、ラッティングをしている人が減ったということだ。経済系のグラフでこんな折れ方するのって現実でみることは中々ない。

 Chaos eraの各種変更が入った時期に結果は大きく出ている。ここからわかることは、やはりISKを増加させていたことに歯止めをかけることに成功している。

 8月に回復し、一気に下落しているがこの時期に大規模なBOT制裁が確認されているため、恐らくそれだろう。

 結果的にBlackoutはCCPの予定通りの効果をもたらすことには成功していた。ユーザー数の減少という点については前述したとおり、アクティブカウントの減少傾向からそもそも違う原因であるという可能性のほうが強い。ぶっちゃけ、これらについて多くの情報を集めれば集めるほど、とある可能性を邪推してしまうほどのデータがそろっていくので次に進もう。

結論

本当はキルボードを細かく解析し、各日本勢力が受けた影響を公表する予定だったが、想像以上にBlackoutの影響を受けてない。というか、一箇所だけ本当に頭おかしいんじゃないかな というものが散見されているがBlackout関係ないしね、アレ。

Chaos era自体は当初の目的を果たしており、CCPの目論見自体は成功。Chaos eraを理由にしている人々はChaos eraが理由ではなく、単純に不安や不満をそこに置いているに過ぎず、これらの一連のアプデが原因ではない。ということだ。

今まであった安定性が失われたこと、未知への恐怖、それらを他人にわかりやすく理由付けしていたに過ぎない。聞き手はこれらのことを理解してあげると、適切に情報を紐解くことができる。
 別にこれらを悪いことだとは一切思っていないが、データが伴うもので感情と論理は別のものであることを必ず明確にしなければならない。

なんか今までの記事からは方向性が予想つかないほど2割ほど真面目な記事をお送りしました。









2019年9月7日土曜日

翻訳記事:ブラックアウト!カオス!7月の月間経済報告

元記事:https://imperium.news/blackout-chaos-mer-july-2019/
※この記事は8月23日に投稿されたものの翻訳です。

注意:この記事にはグラフが含まれます。(訳注:アレルギーをお持ちの方は注意)

 八月二十三日、ついにCCPは七月の月間経済報告を公開した。ここINNでは、四半期ごとにこれらのデータを分析して経済の動向についてお伝えしてきたが、EVEに起きた様々な変化を鑑みて、今月は年間の総まとめでみる経済動向を深掘りします。九月・十月の経済動向についてはまた次回。

ではまず、EVEに何が起きたかについて、おさらいしよう:

 六月二十五日、ヌルセクにて大規模なドリフターズ侵攻が勃発。七月十二日、ブラックアウトが発生。ヌルセクのローカルチャットが機能不全に陥った。
七月二十六日収録のインタビュー《Talking In Station》にて、Hilmar氏はこう言及した。

「現在、ISKの流出入はバランスが崩壊している。ISKの総量は多すぎ、流通速度も十分ではありません。経済は根本的に様々な問題を抱えており、我々はその問題解決に取り組むつもりです。なので今後、様々な変化があると思ってください」

 八月十六日、CCPのRise氏が《Talking In Station》に登場し、現在進行形で起きる変化について詳細を語った。EVEの経済に対しての見解を伺うと、次のように答えた。

「六カ月前、資源とISK流入の傾向がいよいよコントロール不能な状態に陥り、何か介入が必要だとして、我々は[経済の]問題に重点的に取り組みました」

Carnerosが「CCPにとって、経済は動向を注視する重要な指標のひとつなのか?」と問い、以下の回答を得た。
「[CCPは]ずっと[動向を]注視していますが、ISKの異常流入という危機的状況は脱しました。ご存じの通り、ヌルセクにおけるPvE収入は全てのカテゴリで減少しています。加えてマーケットの関税にも修正がかかり、経済危機は完全に脱したとみて間違いないでしょう。次のアップデートによって、我々は富をどのように再分配することが、採掘やラッティングをしているプレイヤーにとってより価値ある形になるか調整する予定です。何せ[経済は]赤字状態になるのですから」

 この事から、CCPはEVEの流出、流入、経済動向についても注視していることがわかるだろう。ブラックアウトの影響が全て含まれる七月の月間経済報告は、まさにCCPが過去数年間で最も注目しているデータだと言える。

 だが、月間経済報告を月別に見ていくのは難しいものがある。どんな月にも戦争などのイベントが起きることから、その月のデータや変化が見えにくくなることがある。我々は主に今年度の春季のデータに注目し(これは過去二年間で懸賞金収入が最も高い水準だった頃)、そして長期的な比較のために二〇一七年~二〇一九年のデータもいくつか用いる。二〇一七年より過去のデータとなると、スキルインジェクターの実装が二〇一六年二月、シタデル実装が同年四月と、EVEの経済に根本的な変化をもたらした時期をいくつもまたぐため、今回は難しいと判断した。

根本に立ち返れば

 Hilmar氏はISKの流出入はバランスが崩壊していたと言及し、Rise氏は今年度の初期にこれらはコントロール不能な状態にあったと述べた。流入のグラフを見ると、去年八月に高値をつけてから二〇一九年一月まで増加傾向が続き、以降は下落している。流入とは、EVEの経済に流入するISKのことを指し、ここでいう主要とは懸賞金・消耗品・インカージョンの支払いを指す。この図は月間経済報告からも見られる。

 
 今年度のはじめ、CCPはラッティングによる懸賞金を下方修正した。三月、ヌルセクにおけるアノマリの生成回数が増加し、ファーム行為が疑われる場所へのアノマリ生成確率が減少した。四月、Fighter(艦載戦闘機)とNetworked Sensor Array(ロックオン性能向上MOD)の性能が見直された。またこの月はHigh Angle Weapons(高角砲)にも修正があった。これらは全て懸賞金による収入を減少させる要因にはなったが、この影響のほかに、懸賞金が減少する傾向をつくった隠された要因がある。先ほど出したグラフは二つとも月別のものになるが、これを日別に見ていこう。

 ここで日別の変化を月ごとに見ていくのは、その方がかえって全体の傾向とイベントの対応関係がはっきりと見えてくるからだ。例えばこの日別にプロットされたグラフを見ると、チャットサーバーに大規模な不具合が発生したとき(一月十三日)、その日の懸賞金による収入は前日比で約1兆ISK(1 trillion ISK=1T ISK)も落ち込んだ。この下落はすぐに持ち直したが、それはチャット機能がある程度復旧したことや、誰もがこの不具合は短期的なものになるという見通しを持っていたためでもある。ブラックアウトが発生した時期を見ると、懸賞金収入は一日で1.3T下落し、その後の回復傾向も伸び悩み、ブラックアウト発生前に比べて1Tほど低い水準に落ち着いた。ブラックアウトが定着したという見通しが広まるにつれ、特にサブキャピタル級でラッティングをしていた人は他の金策を探すだろうことから、八月のラッティングによる収入総量は七月と比べて減少すると考えられる。九月に予定されるサイノ機能の修正によっては、さらなる下落も予想される。
 YTD Bounties

上に掲載したグラフを見ると、ブラックアウトの影響がはっきりと見てとれるが、これについては手短にとどめよう。ここではHilmar氏とRise氏が懸念していたある要素について解説しておきたい。経済圏をめぐるISKは流入するだけのものではない。そこには流出もあり、EVEの経済圏から出ていくISKも存在する。これらは主に税金(またはCCPが言うに、関税)、ブローカー手数料、そしてLPストアでの支払いが占める。下のグラフは二〇一七年度の流出と流入のデルタをプロットしたものだ。デルタの計算には月別経済報告の流出と流入の値を用い、流入から流出を差し引いたものをデルタとした。これは毎月、どの程度のISKがEVEの経済に持ち込まれたか(デルタが負の場合、どの程度流出したか)を意味している。

Faucets - Sinks 2017 to 2019

この図は二〇一八年と二〇一九年の間に、毎月膨大なISKの流入があったことを示している。読者の慧眼をもってすればお判りいただけると思うが、このグラフの傾向は先ほどの流入のグラフとほぼ一致する。つまりこの期間、流出はいくらか安定していたということだ。それもそのはず、税金、ブローカー手数料、そしてLPストアでの購買というものは年間を通してそれほど変動するとは考えにくい。図を見ると、今年初めに懸賞金収入が減少するにつれて流入と流出の差は縮まり、六月にはその差21T、七月はブラックアウトによる落ち込みがあり3Tの差となった。八月のラッティングは七月に輪をかけて減少したとの報告や、関税やブローカー手数料が大幅に引き上げられたことを考えると、八月はついにこのグラフがマイナスに転じることが予想される。それはつまり、EVEの経済圏全体からISKが流出をはじめるということだ。

ここで注意したいのは、ISKの流出はEVEの全プレイヤーの活動に基づく一方で、流入に寄与するのは一部のプレイヤー(例えばミッションランナーやインカージョン、ラッティング)ということだ。

アステロイドの下で

さて、ここまでは全体を俯瞰して何が起きているかを見てきた。流入と流出はバランスが崩れていたが、今は釣り合いがとれており、来月にはマーケットの税金にテコ入れが入ることからマイナスになることが予想される。これはCCPのRise氏やHilmar氏が、流入に手を打つことでプレイヤーを再び宇宙に駆り立てる必要があると言及したことからも裏付けられる。

それではそろそろ、みんなが気になる別の話をしよう! まず最初は採掘、生産、そして破壊のグラフを見ていこう。こっからは飛ばしていくから、しっかりシートベルトを締めていけ!

グラフに表示した採掘量の計算は三十日間の移動平均から求めた。下のグラフは、五月一日から八月十八日にかけての採掘量で、これはブラックアウト発生から一カ月の動向をちょうど含んでいる。

Mined value May 1 to August 18

グラフのスパイク(急激な上昇)箇所は、採掘の活発化を示している。これはドリフターズの侵攻開始によるImperium(Goonswarm勢力)の撤収とちょうど相関していて、その後ブラックアウト発生直後にフリートがいくつも立ったこととも一致する。他の地域でもこの時期、採掘活動が活発化したが、これについてはまた後ほど触れることにしよう。だが七月の終わり頃になると、採掘量はドリフターズ襲来やブラックアウト以前の水準まで落ち着いた。このグラフを伸ばして一月の様子まで見てみると、採掘は長期に渡って下降傾向にあったこと、そしてその傾向は懸賞金収入の落ち込みと似ていることがわかる。ラッティングに比べて採掘収入が高い水準を維持してこれたのは、おそらくヌルセクで採掘に使われる船として、採掘艦よりロークアル(採掘支援母艦)が多く採用されているためだろう。ロークアルはPANICモジュールを搭載できるおかげで、比較的安全に宇宙で活動ができるのだ。ラッティングについて言えば、サブキャピタルに乗って活動する人が大勢いる。サブキャピタルに乗っていた層がラッティングを減らすと、懸賞金収入はそれだけ顕著に落ち込む。サイノ機能が変更されることで、九月は採掘量も減少することが予想されるが、八月のラッティング減少傾向と同じ理由で採掘量も八月は減少するのではないかと考えている。

Mined Value YTD

そしてここに、同じ時期についてまだ紹介していない二つのデータがある:総生産額(最終生産物に限る)と、総破壊額だ。もちろん誰もが気になるのは、どれだけのモノが派手にブッ壊れたかを示す総破壊額だろうから、これからそれについて深掘りしていく。

Destroyed Jan 1 to Aug 18th

正直に話そう、本当はブラックアウトを境に何か変化がグラフに現れるんじゃないかと期待していた。だがグラフを見てわかる通り、総破壊額は一週間周期で安定して日曜日にピークを迎え、火曜日から水曜日にかけて落ち込み、週末にかけて再びピークに達するを繰り返している。たしかに八月十日のピークは高く、活発な破壊活動があったことがわかるが、もっと派手な破壊がブラックアウト後のグラフに出てくるんじゃないかと予想していた。この図が意味するところはまだ不明だ。予想ではこの時期にハンターたちが駆け回り、ブラックアウト発生でローカルチャットが機能しない中、食べごろな獲物を次々と屠っていたに違いないと考えていた。このデータからはその破壊活動の様子は見られない。可能性としてはハンターたちも獲物の場所を特定するのに苦労していたのか、あるいはこの時期に獲物自体が少なかったことも考えられる。

採掘艦の数は、総数・被撃墜数ともに七月は増加している。Zkillによると、六月の被撃墜数は225隻に対し、七月は1744隻、八月はすでに我々は1107隻の撃墜を数えている。ISK換算にすると損失額は六月の120Bから七月の917B、そして八月は今のところ600B。一方でロークアルの被撃墜数は減少した。

Excavator Statistics

先ほど示したグラフは二つとも日別にプロットされたものなので、月ごとの変化が分かりにくいと思う。下に月ごとの総採掘額と総破壊額をグラフ化したので、これを見て現在の情勢について手荒だがまとめを導こう。この図から見えるのは、七月の破壊活動は約3T増加した(六月の37.6Tから七月は40.2T)。総採掘額は36Tから50Tに増加、このうち各リージョンは約四分の一ずつ増加に寄与したものと考えられる(この事は後に少しだけ触れる)。

YTD Destruction and Mining

八月の動向を知る最後のグラフは、この総生産額のデータだ。ブラックアウト発生は生産にはあまり影響しなかったことがわかるが、七月二十一日を見ると、ここだけ興味深いことに3.4Tもの急激な増加が発生している。この局所的な活発化の原因については、考察を読者の手に委ねようと思う。
Production 2019

Delveの動向深掘り!

さてお待ちかね! いよいよ一番気になる話題に深掘りだ! あのブラックアウト発生で誰が、どうやって最も影響力を発揮したかを見ていこう。はじめにみんなが大好きなリージョンDelveのデータを三月から分析していこう。ここで三月から七月にかけてのデータを使うのは、アノマリ生成頻度に変更があったのが三月だからだ。

Delve March - July

採掘艦に修正が入った影響で、三月から四月にかけて採掘量に顕著な減少が見られる。続く五月の減少傾向は、ラッティングの懸賞金収入減少の全体的な動向に沿うものだというのは先ほど触れた通りだ。六月は月間通してImperiumがTributeに向けて作戦を展開していた時期にあたる。七月になると採掘量は五月の水準を超えて回復したが、ラッティングは五月に比べてやや下回った(5.09Tから4.71T300Bの減少)。被害総額はグラフの範囲では主だった変化はない。七月の被害総額は他の活動と比例する形で増加したが、これはTributeへの作戦展開中、Delveを徘徊するハンターたちの獲物がなかった反動だと考えられる。(訳注:原文には六月とあるが、誤植か?)

それではImperium領土を全体的に見ていこう(Delve, Fountain, Querious, Pure Blind)。六月から七月にかけて、採掘量は9T増加、懸賞金収入は1T増加、そして被害総額は700B増加した。


一方でTributeはというと、Panfamは六月のImperium侵攻中に拠点をTributeからMalpasに移していたが、そのことがデータにくっきりと表れている。採掘量は三月の463Bから七月は28Bまで減少。これは六月の採掘量から4Bの回復にあたる。懸賞金収入は三月の760Bから七月は37Bに減少。Imperiumの侵攻中、懸賞金は108Bの収入があった。
 Tribute

上のグラフはImperiumの訪問による被害総額がでかすぎるせいで見づらくなっているので、被害総額を省いたグラフから採掘と懸賞金収入の動向を見てみよう。


Panfamは中心拠点をMalpaisに移したが、同時期にブラックアウトが発生したにも関わらずそのことがはっきりとグラフの変化に現れている。Panfamの生活拠点全体(Malpais, Geminate, Etherium Reach, TKE)を並べて見てみると、彼らが拠点を移した様子が採掘量のグラフにはっきりと表れている。ラッティング収入はこの五カ月であまり減少していないように見えるが、PanFamの全活動領域がここに移ったことを考えると、やはり大幅に減少していると言えるだろう。

 
EsoteriaはTESTの生活拠点だが、ブラックアウト発生以前に比べると全てのPvE活動において減少している。採掘量は最も影響を受けず、七月は五月並の水準に持ち直しているが、一方でラッティングは(他のヌルセクと同じく)大幅に減少している。


もっと広くLegacy Region全体を見てみると(Paragon Soul, Esoteria, Impasse, Feythabolis, Catch, Omist, Immensea)、七月の採掘額は前月比1.6T増加、懸賞金収入は2.5T減少、そして被害総額は1.5T増加した。


次はDead Co領の全体を見てみよう(Fade, Deklein, Branch, Tenal)、どうやら懸賞金収入は手痛く落ち込んだらしく、六月から七月にかけて6Tも下落している。採掘量はあまり変化なく、被害総額も通常の水準を維持している。

Dead Co

最後に、もちろんヌルセク以外の領土も見てみよう。ハイセクからローセクを含むEmpire領を見てみると、採掘量に12Tから16Tへの増加があったようだ。一方で懸賞金や被害総額は特に変化がなかった。

金!金!金!

最後に触れておきたいのが、全体的な金の流れについてだ。すでに言った通り、EVEには金が溢れすぎている。これはあまり良くない事態だろう。特に少人数のグループにとっては。先に議論したように、お金が経済圏に入るにはいくつか方法がある(これを流入という)。お金の流れに関連するまた別のデータがあるので見てみよう。アクティブ・キャラクターが所有するISKの総量についてだ(それとコーポレーション所有のISKの総量というデータもあるが、これは全体的に小規模な額だし、また後で触れるから)

経済を回るお金の流れを見ることで、単純に流入と流出の差を比べる以上のことがわかる。というのも、このデータには全てのアクティブ・キャラクターが保有するISKのデータや、GMウィークの終わりとともに非アクティブ化したキャラが保有するISK(これを除去ISKと呼ぶ)のデータが含まれるからだ。アルファクローン実装以前の古き良き時代であれば、アクティブ・キャラクターを数えることは簡単だった。月額プレイ料金を払っている人数を数えればいい。たしかに、これだと料金だけを払ってログインしていない人もカウントしてしまう心配があるが、ことはずっと単純だったわけだ。

これがアルファクローンの登場によって複雑になってしまったので、ここで今一度、アクティブ・キャラクターとは何かを再定義する必要があるだろう。ある意見によれば、アクティブ・キャラクターとは過去〇カ月以内にログインしたアカウントのことだという。だがこの期間の長さについては議論の余地がある。過去三ヶ月以内だとする意見もあるし、一カ月以内だという意見もある。どちらを採用するにしろ、これらは新しいアクティブ・プレイヤーの定義になる。

そのことはお金の流れのグラフの中に、ログインイベントを書き込んでみるとわかるだろう。今回は去年の十月から今年の八月までの流通貨幣のグラフに、各種ログインイベントがあった日を書き込んでみた。

リンクにある流通貨幣のグラフは二〇一二年からのデータが示されていて、その日ごとに起きたイベントの影響をやや見えにくくしている。だからここでは、より短い期間についてグラフ化してみた。

Character wallet ISK supply

この図からわかるのは、プレイヤーが保有するISKの総量は主にログインイベントの開催に刺激されて増大している。これはプレイヤーが自分のアルファクローンを全てログインしてまわって、配布されたスキルポイントなりアイテムなりを受け取っていたからだろう。五月のイベントでは継続したISK総量の増加が見られるが、これは部分的には遅れてログインイベントに参加したプレイヤーの影響だろう(このイベントは最終日に1Mスキルポイントが配布されたが、三日間まではログインを逃しても最終報酬が取得できた)。ごらんの通り、その翌月を見ると、ログインイベントで増加した大部分はキャラクターが非アクティブ化するとともにグラフから消えた。思うにCCPは一カ月間のログイン数でもってアクティブ・アカウントを数えているのではないだろうか。というのもアクティブ・キャラクターが保有するISKの増減がだいたい一カ月スパンで変動しているからだ。これをもし三ヶ月区切りでアクティブ・キャラクター数を数えるとしたら、ログインイベントで増加したアクティブ数はその次の期間でも増加していることになる。

上のようなアクティブ・キャラクターが所有するISKの総量のグラフには、コーポレーション所有のISK総量のグラフもあわせて並べられるのが普通だ。というのも後者は前者の傾向を平滑化するからだ。コープ所有のISKに比べ、個人所有のISKはあまりに大きいため、情報としてノイズが多いのだ。今回はこの二つのデータを分けてグラフ化したので、よりはっきりと傾向が見えるだろう。

Corporation wallet money supply

コープ所有のISK総量にも、先ほどのキャラクター所有ISKのグラフと似たような増加がある。十二月と五月に急激な増加がみられるだろう。そしてキャラクター所有のISKと同じで、両者の急増の後には数か月に渡って下降傾向が続き、ここにさらにブラックアウトの追い打ちもかかる。ドリフターズ襲来イベント発生から13Tがコープの財布から支出されているが、このことは懸賞金収入が縮小する一方で、依然として支出が存在するというコーポレーションの財政を物語っている。プレイヤー所有のISK総量の減少は、EVE経済全体からISK流出が加速していること、かつ/またはプレイヤー人口そのものが減少していることを意味する。たとえGMイベントがある月であっても、こういった情報を読み取ることができる。

よし分かった、ちゃんとまとめるよ
ちょうどこの記事を書き終えて推敲を加えているときだった。そういえば生産業にたずさわるプレイヤーは、生産リソース当たり毎月いくらもらっているのだろうと気になった。今年度は何カ月か異常な月があったから、これを見るのは思ったより難しいことがわかった。生産物の流入の内訳は図にすると次のようになる。


この図に面食らった人、心配しないで。ここからCCPが出している「主要な流入、流出と日付の関係」グラフを取ってきて参照するから。実は主要な流入・流出の中に、生産物の売買は含まれていないのだ。このことは先ほど出したリンク先のグラフを見てもわかる。商品の売買という二次産業は、一次産業に次いで巨大な産業のはずだから、このグラフに含まれているべきだというのに。

実は今年度に入って数か月間、CCPの出す月間経済報告にCacheリージョン全体の情報がすっぽ抜けていた(ちなみにこの不具合はもう修正された!)。この事もあって僕は、今にしてみれば「こんな事、考えなければよかった」と後悔するようなことを考え始めてしまったわけだ。

「もしCCPが、プレイヤーへの流出とNPCへの流出を分けて見ていたらどうなる? 例えば工場の手数料とブローカー手数料を別の流出と考えていたら?」

そして流出という枠の中で、「製造」とは一体何なのか気がかりになった。

「ぶっちゃけCCPはプレイヤーとNPCへの流出を分けて考えてるか?」という質問への答えは「ときどきそう」だ。

例えばブローカー手数料(EVEで最大規模の流出のひとつ)の場合、今月の流出と流入の報告からは10.274Tだったとある。だがそれぞれを流出先ごとに内訳を見てみると、ブローカー手数料のうち7.146TはNPCへ、2.55Tがプレイヤーへ支出されたとある。これは足しても10.274Tにはならない。両者を足すと9.69Tだ。たとえ足して10.274Tになったとしても、それは決して全てのISKがEVEの経済圏から流出はしない(訳注:プレイヤーへ流出した分は再びEVEの経済圏に戻されるから)。これは恐らく月間経済報告の枠組みができたのがシタデル実装前だったからだろうーー約一年ほど、月間経済報告はシタデルに拓かれたマーケットでの取引を交易の項に加えていなかった。

ジャンプクローン起動手数料はサービス業の内訳に記載されていて、NPCへは46B、プレイヤーへは26Bとある。だが流出と流入の内訳には、これが64Bの流出だったと記載されている。ジャンプクローン導入費用も同様に、NPCへは19B、プレイヤーへは8B。だが34Bの流出として計上されている。僕は今、元データを閲覧しているが、何度見返してもそれぞれが64Bと34Bの流出だったとある。一部ループしているとはいっても、46+26は64ではないし、19+8は34じゃない。

惑星間輸出関税は120Bの流出として計上されているが、内訳をみるとNPCへは80B、プレイヤーへは249Bだった。

オフィスのレンタル費用も見ると、流入と流出にはプレイヤーへの流出分が省かれた形跡があり、サービス業の内訳の値と一致した。

工業手数料についても、流入と流出にはプレイヤーへの分が省かれているようだ。だが流入と流出のリストには56Bと計上されている一方で、サービス業の内訳では47Bだった。

修理費は68Bだったとサービス業の内訳にあるが、流出と流入のリストには111Bとある。

これらは俯瞰して見れば小さな誤差かもしれない。だけど僕はこれからしばらくの間、どうしてこのような食い違いがうまれたのか考えてみることにする。それと「産業における流出」というものが具体的に何なのか、まだよくわからない。ひとまずは工業手数料ということで納得しておく。


ここまで長くなっちゃったね! それからグラフがいっぱいだ! 八月の月間経済報告は関税関連のアップデートが挟まるから、それが出たらさらっと見ていく予定だよ。もちろん流出と流入の全体的な動きについても気になるしね。九月の月間経済報告が発表されたら、過去三ヶ月間の情報をまとめて今日みたいに分析を深掘りする予定だよ。この月間経済報告をたどる旅は楽しんでくれたかな? いつもの開発ブログとはちょっと違う視点をお届けするINNニュースがお届けしました。


翻訳者:渋丸