2019年9月19日木曜日

Chaos eraは何をもたらしたのか?


はい、Blackout終了しました。喜んでいる人が多いですが、先生は悲しいです。

8月のMER関連の記事を書こうとした矢先にこの発表がされたことにより、いくつかの記事は見送る方向になりました。かーっ、悲しいね。

しかし、それはもったいないということでMERと絡めて本当にBlackoutは悪だったのか?という観点をお送りしたいと思います。

なお、内容のテーマ上不都合な話が生じる勢力の方がおられますが、公平性を期すため配慮をしません。

注意:この記事を見る前にこれらの記事をみておくことを推奨します。
翻訳記事:最近話題のBOTについてGSFのスタンス
翻訳記事:戦争の布石――Panfam、Tributeを去る
翻訳記事:ブラックアウト!カオス!7月の月間経済報告


MERでみるBlackout

※2019/AugのMERのグラフに現在の水準がどの位置かわかるように線を追加したもの。
MERの資料を順番にみて紐解いていこう。まず、生産と破壊活動についてだ。2016の秋と同じ水準の生産量、破壊活動についてもFCONの崩壊に繋がった南部戦争の時期と同水準、採掘量は去年の北部戦争、IWIのBANなどの時期と同水準である。これらの歴史的部分がどういうものなのか?ということについては機会があればそのうち語るが、注目すべきなのは、Blackout中の8月の環境はアルファクローン実装以前と同水準という点だ。

2016年は、EVEにとって大きな転機ともいえる年である。World War Beeもあり、ImperiumがDelveに移動したのもこの年だ。



※ EVE offlineより、PCUChartを2016年の5月あたりから参照したもの

BlackoutのせいでEVEから大幅に人口が減ったと主張している人々がいる。私はそれに凄い違和感を覚えていた。正しいデータはCCPしか入手できないものの、参考資料にはできるあらゆるデータがユーザーでも取得できるので、ユーザーが取得できる範囲で検証してみることにした。

そのうちの一つがEVE Offlineで公開されてるPCUだ。このデータからまず考えるべきなのは、ログインの減少はBlackoutが原因とは断定できないということだ。

しかし、Chaos eraはEVEを殺す変更だ!と主張する人々がいる。緩やかにログインが減少していっているのは事実だが、Chaos eraが始まった時期とログインの減少は一致しないため、この主張は些か見当違いといわざるえない。Chaos eraが「EVEの衰退を加速させるだろう」という主張であるならば同意できるわけだが、現状のデータからでは推測することは出来ても結果としては違うものしかでていない。

確定的なのは、現在のPCUがImperiumがDelveへ移住しはじめた時期と殆ど変わらないため、アルファクローン開始直前よりも人が10%ほど減少している という点だ。

もし、ここに自分が主張するならば「Invasionの実装時期から人が減少している」というのが正しいかな と考える。

これらを踏まえてMERに戻り、みていこう。
※ある時期を参考にするためにラインを追加したもの。


これは、ニューエデン内に存在するISKの総量を示すものにこれから解説することにとても重要だ。翻訳記事でも触れているように、今年の初めのISKが物凄いことになっているのがわかるだろう。そして、減少している付近では、大規模なBOTのBANなどが確認されている。

では、この4本の線の上昇し始めた付近で何があったのかを見ていこう。
まず、最初に2018年の11月。夏の戦争が終わり、PHらのDead coalitionへの攻撃などが下火になり、撤退しはじめた時期に合致している。この時期というのは、大きな勢力は協定などがあり、大規模な侵攻作戦などはなく、BOTの温床とされているレンターが活発であった。

4月のCSM騒動の後、色々なニュースを経て5月に戦争が始まるという情報がはいる。それらとは別にBOTに関連したニュースがあるのだが、幸いネタにした動画を身内用につくっていたので公開しよう


まぁ、このネタにされてる人はCSM落ちたんですけどね


話を戻そう。経済の動きは戦争やゲーム内の出来事に大きく関わるのだが、CCPの過去の開発サイクルやアップデートサイクルからすれば、インタビューで語ったように今年の初めが原因でChaos eraが始まったとされる話も開始時期からすれば違和感はない。

それと、BlackoutによってCCPが引き起こしたかったとされるISKの増加は結果的に抑えることは出来たので一連のChaos eraは成功しているといえる。それらをユーザーが受け入れるかどうかは別問題ではあるのだが。


PvPの機会を減らしたという主張

これらはよく国内外問わず散見された。面白いのは、これらの主張を述べる人のキルボに元々PvPをしていた形跡が殆どないことではあるのだが、これらの主張の数はそれなりにあったので検証してみる価値はあると判断し、調べてみた。

 ――が、正直それらの主張を証明できるようなデータは私の力では見つからなかった。是非ともこれらについて解説できる人はお願いしたい。

Blackoutの真価



 Blackout開始から一気にバウンティが減っている。これが意味することは、ラッティングをしている人が減ったということだ。経済系のグラフでこんな折れ方するのって現実でみることは中々ない。

 Chaos eraの各種変更が入った時期に結果は大きく出ている。ここからわかることは、やはりISKを増加させていたことに歯止めをかけることに成功している。

 8月に回復し、一気に下落しているがこの時期に大規模なBOT制裁が確認されているため、恐らくそれだろう。

 結果的にBlackoutはCCPの予定通りの効果をもたらすことには成功していた。ユーザー数の減少という点については前述したとおり、アクティブカウントの減少傾向からそもそも違う原因であるという可能性のほうが強い。ぶっちゃけ、これらについて多くの情報を集めれば集めるほど、とある可能性を邪推してしまうほどのデータがそろっていくので次に進もう。

結論

本当はキルボードを細かく解析し、各日本勢力が受けた影響を公表する予定だったが、想像以上にBlackoutの影響を受けてない。というか、一箇所だけ本当に頭おかしいんじゃないかな というものが散見されているがBlackout関係ないしね、アレ。

Chaos era自体は当初の目的を果たしており、CCPの目論見自体は成功。Chaos eraを理由にしている人々はChaos eraが理由ではなく、単純に不安や不満をそこに置いているに過ぎず、これらの一連のアプデが原因ではない。ということだ。

今まであった安定性が失われたこと、未知への恐怖、それらを他人にわかりやすく理由付けしていたに過ぎない。聞き手はこれらのことを理解してあげると、適切に情報を紐解くことができる。
 別にこれらを悪いことだとは一切思っていないが、データが伴うもので感情と論理は別のものであることを必ず明確にしなければならない。

なんか今までの記事からは方向性が予想つかないほど2割ほど真面目な記事をお送りしました。









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