WWB2、Goonswarmの本拠地1DQ-Aを攻めきれず、PAPIは瓦解した。各勢力は本拠地に撤退し、1年1カ月の間戦場となったデルヴ、クエリアス、ピリオド・ベイシス、そしてファウンテンはV字回復というには角度が鈍すぎるほどの急速回復を見せている。各所に設置されたキープスターは放棄され・・・一般的なカプセラの財布事情からは想像もできないだろうが、2000億ISKの超大型建造物であろうと放棄だ・・・それはカタルシスに身を震わせるGoonswarm達のおやつになっている。最終的には、おそらく実装から現在までに落ちたキープスターの約4割強、ほぼ半数がこの戦争で落ちたという計算になるだろう。
なんだか色々あってPandemic Hordeに移ったONCBNはカレヴァラエクスペンスとかいう、20世紀地球でいえばニューギニアのような土地でのんびり休暇としゃれこんでいたのだが、本格的にPAPIが解体されたことで周辺アライアンスとの関係がリセットされ、本格的な「日常的な小競り合い」が始まったことにより、ちょろちょろと防衛フリート等に参加するようになっていた。
Siege Greenのキキモラ艦隊が侵入し、ハーピー艦隊が迎撃に出た。この時点ですでにお茶を噴き出してしまうほどの「日常的な小競り合い」だ。それと前後して侵入してきたFRT艦隊を迎撃すべく、艦隊はハリケーンに乗り換えて再出撃した。Pandafamとか言われて仲良くやっていた間柄だった気もするが、ずいぶんといえばずいぶんな、淡泊な話である。Pandemic Hordeのハリケーン艦隊は、ローセクを経由してトリビュート・リージョン方面へと抜けようとするFRTの艦隊にジャンプゲートなどを駆使してギリギリで追いついた。
いや、追いつかされた。
エスリウム・リーチ・リージョンとローセクの境にあるLXQ2-T星系に入った直後、ハリケーン艦隊は敵性のバブルの中にあり、一番いい位置で待ち構えていたFRTのハリケーン艦隊、いや、スレイプニル艦隊と接敵した。スレイプニルとハリケーン艦隊仕様という強力な船を組み合わせて編成された、いわば重ハリケーン艦隊。支援型のバジリスク、そして電子戦型の巡洋艦が数隻随伴し、その編成はこちらを確実に上回っている。艦隊司令官は回避行動を取りつつ相手を削ろうと試みたが、相手の防御力は想像をはるかに超えており、なおかつ味方の足並みもそろわず、ほとんど損害を与えられずに退避することになった。
しかし戦闘は終わってはいなかった。現地キープスターに退避したハリケーン艦隊をあざ笑うかのように悠々と出口のゲートへとワープしたスレイプニル艦隊だったが、何の因果か、それとも味方のバブルの妙技が決まったか、ゲートから離れた位置に展開されたバブルに数隻の艦、しかもロジ艦ばかりが引っかかったのだ。即座に艦隊司令官はそこに艦隊をワープさせて攻撃に移った。弾薬を近距離用に切り替えて撃滅を目指す。もちろんFRT側も即座に救援にかけつけようとしたが、バブルの位置が悪く、現場にワープアウトしたのは粘りに粘ったバジリスクが2隻落ちた時、しかも近距離用の弾を込めたPHのハリケーン艦隊の最適射程距離付近だった。今度は完全に相手が崩れた状態でぶち当たったわけである。
バブルからの回避行動を取ろうとするFRTのスレイプニル艦隊と、揉み合うように至近距離から食らいつくPHのハリケーン艦隊の噛み合いが始まった。
ゲートキャンプ時には完璧に取れていたであろうロジスティクス艦の連携を欠いたスレイプニル艦隊は面白いように落ちた。PH側も相当の損害を出したのだが、先の接敵時には削れる気がしなかった強力なスレイプニル艦隊は半壊。最後には身をよじるようにバブルから離脱し、戦闘は終了した。
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強力な船だけに落ちたら大損害である。結果PH側の損害約20億に対して、FRT側は100億という大きな損害を出し、今回は大勝利となった。
その後もInisiative.のギラ艦隊、FRTのベクサー艦隊と千客万来。ブルードーナツかとクサしていたのも過去のこと。これはしばらく退屈はしそうにないのである。